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9月の読書メーター

読んだ本の数:13冊読んだページ数:2928ページロードムービー選ばれし人と選ばれない人とで交錯する視線読了日:09月17日 著者:辻村 深月ミッキーたくましテキストサイト的、絶妙な距離感読了日:09月17日 著者:西 加奈子チョコリエッタみずみずしくいた…

文藝 2009年 08月号

ルミネが何でも一割引とあって、この際本も色々買い込もうと思ってナイナイのラジオ本を手に入れようとしていたはずなのに、今更文藝の特集が小川洋子さんと知り、つい手に取って見てみたら最後、インタビュー記事を担当しているのが堀江敏幸さん! 小川さん…

8月の読書メーター

読んだ本の数:13冊読んだページ数:3009ページ愛とカルシウムどんなに特殊な状況であっても抱える問題は変わらない読了日:08月26日 著者:木村 航ついていったら、だまされる (よりみちパン!セ 30) (よりみちパン!セ)自腹は分だけ言葉が重い読了日:08月25…

7月の読書メーター

読んだ本の数:11冊読んだページ数:2645ページビロウな話で恐縮です日記噛み殺した笑いで日常における自分の見過ごし方を知る読了日:07月17日 著者:三浦 しをんザ・万歩計頭の中のニヤニヤと顔に出るニヤニヤ読了日:07月17日 著者:万城目 学ガール!ガー…

6月の読書メーター

読んだ本の数:10冊読んだページ数:2444ページ東京・地震・たんぽぽ後悔は航海で公開で、くらくらと酔うには意識がはっきりしすぎている読了日:06月29日 著者:豊島 ミホさよならサンドイッチ (ダ・ヴィンチブックス)表現の連なり、比喩のつらなり、展開の…

堀江敏幸「未見坂」

読書メーターは一口感想で楽なのですが、堀江さんの作品については私の好みにドンピシャすぎてどうしようもない思いがあふれてしまうので、だだもれになってしまった思いをここに記しておくことにします。読み終わった時はもっとたくさんの言葉が頭の中にあ…

5月の読書メーター

読んだ本の数:12冊読んだページ数:2451ページ世界小娘文學全集----文藝ガーリッシュ 舶来篇読みたくなる上に読んだ気になるふしぎ読了日:05月22日 著者:千野 帽子ばかもの泥水をこす必要はない読了日:05月22日 著者:絲山 秋子29歳共感しきれないけれど…

今年に入ってから読書する余裕がなくなってしまいましたが、管理が簡単なので本関係は読書メーター*1でメモしていくことにしました。一言コメントが楽ですが、まとまったことを書きたい時や月のまとめはここに記していくつもりです。 *1:http://book.akahosh…

小川内初枝「うちへかえろう」

わだかまりを抱えた人たちがゆっくりと問題を解決していく、大きな事件が起こるわけではないけれど穏やかな中でひもとけていくものがある、というような、さらっと読める作品でした。頭をあまり使いたくない時にはちょうど良かったです。

「文学賞メッタ斬り!〈2008年版〉たいへんよくできました編」

確か読んでなかった、と調べてみて未読だとわかり一安心。ちょこちょこ読んだことのある作品についても触れられていて、こういう内容だったと思いだしたり選評の楽しみ方でニヤニヤしたりしつつも、やはり一番すごいなあと感心してしまったのは、石田衣良さ…

琴寄政人「学校をゲームする子どもたち」

現場だからこそ言えること、言って許されることもふんだんに盛り込まれていて、教育書なんて分類ではなく読み物として興味深い内容でした。子どもから、どうして人を殺してはいけないのですかと問われるという状況に対しての、ではなぜ君は殺さないの?とい…

誉田哲也「疾風ガール」

才能のある女の子のギタリストと彼女をスカウトする芸能プロの元バンドマン、と導入部だけ見ると割とよくあるサクセスストーリーかなと思えるのですが、ちょっとした事件が起こって「あれ?」と方向が少し違ったところへ行っていたのが興味深かったです。ご…

岡崎勝「がっこう百科」

実際の学校のことが描かれていてもコラムというかこういう風ですよー、と楽しませるような感じだったので読みものとしてとらえていたのですが、連絡帳の書き方や学校への連絡の仕方などがあったので、現実として子どもを持つ親が教科書のように読む場合もあ…

永井するみ「グラニテ」

母親とその子どもが同じ人物を愛してしまう、とそれだけだとドロドロの愛憎を思い浮かべてしまいますが、実際はどうあれ描写としては核心を描かずさらりとしているような印象がありました。キーとなる映画の映像、演技については艶を出すことの難しさも感じ…

宮下奈都「スコーレNo.4」

選ばれた感じがありながらも、妹という比べられる対象がいるため葛藤があって現実感がありました。引き込まれつつ、いやいや冷静にならなければという気持ちになって、アンバランスなところが良かったです。

佐藤多佳子「一瞬の風になれ 第三部」

元気があったら一日で全部読んでしまうほど、ぐいぐいぐいと引きつけられてのめりこんでしまいました。陸上という私にとってあまり馴染みのないスポーツでも自然とその様子を頭の中でイメージできて、映像が必要な場面でも自分の中で勝手に展開を追っていま…

佐藤多佳子「一瞬の風になれ 第一部/第二部」

穂高明「月のうた」

視点が入れ替わりつつ年月も過ぎていく、ぎくしゃくしていた関係が少しずつ打ち解けて行って違った面からだと誰も悪くない、すっきりとした作品でした。学校の課題図書として読むにはちょうど良いのかもしれませんが、登場人物全員が善人すぎて毒がなかった…

角田光代「福袋」

短編集なのですが苦々しさはマイルドになっていたのでさらさらと読むことができました。それでいてもやっとしたものが残っているので角田さんらしい作品なのかもしれません。

藤野可織「いやしい鳥」

作品自体に漂うもやもや感、居心地の悪い感じがくせになりそうでした。日常的な生活を描いているのにそこに異物が入り込んでいて、非日常的であってもそれを日常として受け入れているため何が普通なのかわからなくなった結果読んでいる側も少し混乱させられ…

「恋のトビラ」

さらさらと読めるオムニバス。印象に残ったのは島本理生さんで、彼女の作品にいつも感じられるものは何だろうというもやもやがやっと解消されました。有名で特別な人ではなくても誰かに選びとられるという描写が上手いなあと思っていたのですが、そこに当て…

佐川光晴「縮んだ愛」

障害児学級の教師というテーマがあって油断しきっていたため、終盤の展開には「ええ!」と単純に驚いてしまいました。明確な答えは出ないままに話は終わり、もやもやしたものが残ったのですが、そのもやもやさ加減も結構好きなので読了後に他の部分を思い出…

絲山秋子「ラジ&ピース」

絲山さんの世界によく出てくる、不機嫌な女の子の不機嫌な日常。それでもこのタイトルの作品は不機嫌さに疑問を持つようになって少しずつ変わっていく様が描かれていて、舞台が東京ではないところにも味がありました。

織田みずほ「スチール」

途中で話が飛びすぎているかなと思っていたらきちんと回収されて、全体的にどんよりとした世界ですが、どんよりを抱えたまま読みたい人にはちょうど良いのかもしれません。

ソーニャ・ハートネット「小鳥たちが見たもの」

パラ読みした中で大丈夫そうだと踏んだ翻訳ものに挑戦。ラストが衝撃的というようなあおりもされていましたが、なるほどねと思うような展開がなされていて、一見穏やかな世界の中で不穏に続いてく話にはすっと入り込めました。繊細さがあっても独りよがりに…

森見登美彦「きつねのはなし」

ぼんやりとしていたらいつの間にかまるめこまれてしまっていて、「あれ?」とさまよいながら読んでいくのが楽しかったです。

江國香織「スイートリトルライズ」

ああ、江國さんの世界。

米澤穂信「インシテミル」

この作品がどういう位置づけなのかはわかりませんが、ミステリという面においては疎いので謎が解かれるたびに「そうだったのかー!」と馬鹿馬鹿しいぐらい驚いてしまいました。描写やニュアンスではなく展開で魅せるので、早く次を読みたい次を読みたいと気…

絲山秋子「豚キムチにジンクスはあるのか」

料理の仕方というか取り組み方が豪快で、きっちりエンターテイメントを提供してくれるので読んでいて楽しかったです。料理が苦手でも手順を追う難しさを感じることなく、ふむふむと絲山さんが試練に立ち向かっていく様を見守ってしまいました。

松尾スズキ「厄年の街」

先日読んだのが四でこちらが三なのでさかのぼってはいるのですが、特に違和感もなく読んでしまいました。一番びっくりしたのが、「キレイ」の稽古場が普段通っているところの目の先だったことでした。