2008-10-23から1日間の記事一覧
またまた今回も気になるラインナップで、無料にしていただいて本当にありがとうございます、と感謝の気持ちでいっぱいです。
今回もどことなく不機嫌な感じの女の子が主人公で、静かないらだちがなぜだか気持ちよくもありました。どうにもならないやるせなさや結論の出ない展開など、読んでいる側がやきもきしてしまうのかもしれませんが、私自体はそんなに翻弄されることはなく、が…
カサカサとかわいているようにも思えるのになまめかしい、不思議な魅力がある小池さんの世界。乾燥している分みずみずしさが目立つのかもしれません。表題作も明確な表現はないのにひそやかで妖しい空気がただよってきて、その風景が目に浮かぶようでした。
嵐のように揺さぶられても芯を曲げなかった女の人は過去の恋愛をいとおしそうに振り返る。相反する二つの気持ちがあって、それをうまくコントロールできない様などとてもリアルでした。