彼女が来た時には既に二匹の猫がいた。もともとは隣家の猫だったけれど彼らは親猫の手術をせず、小さい頃だけ可愛がって子猫が成長するとどこかへ捨てに行くことで調整を行うような人たちだったので、親猫が我が家の敷地内へ子どもを避難させて、徐々に父親を言いくるめて家に入れていったのだった。
生まれた頃から触っていた二匹と幼少時にもらわれてきた一匹の違いは明白で、この世で頼れるものもいない彼女にとって、いたずらをしかける人間の子どもは相当脅威であっただろう。