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猫の甘える時間が少しずつ長くなってきました。犬に負けないぐらい立ち向かっていって暴れまくりなところもあるのですが、お上手を覚えたらしく、ケージから出してしばらくの間はゴロゴロとのどを鳴らしながら頭を押し付けてきます。 思い出すのは今はもうい…

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ついに出窓までのぼれるようになりました。陶器製の植木鉢入れに入って、そこから外の景色を見るのがお気に入りのようです。

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彼女がいなくなってから一年が経ちました。思い浮かぶのはお嬢様っぷり全開で生意気だった頃の、尻尾が長く短足で不恰好な姿ばかり。

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この秋になって初めてニットのカーディガンを着た。車窓にうつる肩に白い糸のようなものがあった。白髪かな、と思って自分の肩を見たら、彼女の毛が織り込まれていた。あれから四ヶ月。この秋は、この冬はこのまま過ごしそうな気がする。

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一匹はお手とおかわりと待てをした。もう一匹も同じことをして二本足で立つこともできた。彼女はお手をする代わりに爪を出して引っ掻くか、待たずに大口をあけた。けれどダックスフントのような短足だった彼女は長い間立つことができたので、高い位置に好物…

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お姫様扱いだった彼女はなつかない、愛嬌がない、足が短い、芸もない。もともといた二匹の方に愛情が向けられるのは当然だった。膝の上にも載らないし無理矢理載せようとすると引っかく、珍しく大人しくしていると思ったら逃げるタイミングをうかがっている…

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彼女が来た時には既に二匹の猫がいた。もともとは隣家の猫だったけれど彼らは親猫の手術をせず、小さい頃だけ可愛がって子猫が成長するとどこかへ捨てに行くことで調整を行うような人たちだったので、親猫が我が家の敷地内へ子どもを避難させて、徐々に父親…

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最初にその名前を持ったのは小学校へ行く道すがらに拾ってきた猫だった。適度になついて適度に気まぐれ。祖母の具合が芳しくなくなっていたある日のこと、家の前の道で乗用車に轢かれてしまった。忘れもしない、十三日の金曜日だった。祖母は回復して、気ま…

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彼女が来た日はお客さんだった。唐突によみがえる記憶の一つは、彼女が必死になって紐を追いかけている姿で、初めての場所なのにそれはそれは堂々としていた。