空中庭園

空中庭園

先に映画を見てしまったのですが、違う設定や展開があったとしても小説で描かれている世界からは逸脱していなくて、読んでから見たとしても納得できただろうなあと、小説も映画も両方満足できるものでした。普通なように見えてどこか狂っている人々や舞台が退廃さえ感じさせるニュータウン、それぞれの視点で語られる本音の言葉と現実の振る舞い、ありえないとは言い切れない距離感。さらさらしていると思ったら意外に粘りけのあるテクスチャー、角田さんの作品をもっと読んでみたくなりました。