2008-03-18から1日間の記事一覧
これまた脂ののってきている作家さんたちによる、「午前零時」をテーマにした掌編作品集。オムニバスものというと恋愛や感動ものが多いという印象だったのですが、こちらはミステリやホラーなどもあっていつもとは違う楽しみ方ができました。想像力をかきた…
ぽんぽんと軽く書かれているようなのに抱えているテーマは複雑故重いもので、それを上手く包み隠しているので、時折見えるとハッとさせられてしまいました。表題作の「ワンちゃん」のワンちゃんは読むほどにいとおしくなっていって、もう一つの「老処女」は…
描かれない明確な喪失、ふちどるに留まっているのでぼんやりとした穴は大きさをつかめずじまいで、キャラクター自体も少しぼやけながら、ドラマティックな展開になりすぎずに進んでいきました。ちょっと気取った表現が気になりましたが、それも主人公の性格…
久しぶり、なんていう感覚は必要がないのかもしれません。構える余裕さえ与えてくれない、けれど流れてくる音に勢いがあっても乱暴ではないのでやすやすとリズムにのせられてしまう楽しさを持っているので、意味もなく頭を振りたくなってしまいました。