2008-01-30から1日間の記事一覧

草野たき「リボン」

電車の中で読めるぐらいさらっとしていて、中学生の少女の心の揺れ動きが月のエピソードごとに描かれていました。甘酸っぱいところもあったり、リアルな中学生を感じられたり、女の子同士の関係性について思い出したりしました。主人公と同年代の子たちが読…

楡井亜木子「世界が終わる夜に奏でられる音楽」

気取ったタイトルだなあ、という斜に構えた気持ちもあったのですが、大学生の女の子が様々な問題を抱えた中学生の男の子の面倒を見ていく様は、逆紫の上なのか、という印象もありながら少年の変化が丁寧に描かれているので白々しいと感じたりはしませんでし…

桂望実「明日この手を放しても」

桂さんの描く物語はしっかりエンターテイメントしているのに勧善懲悪で終わらないところが魅力なのかもしれません。一見良い人に見えても実は、という人の裏側を見せたり、それだけで終わらせずにくめないところもあったり、年を重ねていくうちに態度が変わ…

原田知世「music & me」

少女のあどけなさがあってもきちんとした女の人で、かわらしくてキュートなのにきれいでもあって、どちらでもあるしどちらとも言えない曖昧な、ふわふわとしたところでさまよう歌声が心地良かったです。けだるいのに完全にまどろみはせず、ふかふかのソファ…