ダイアログ・イン・ザ・ダーク*1

前回行ったのがもう五年前*1だなんて、しかもその日に聞いていたのが電気だなんて! 二年前ぐらいの印象だったので、時間の感じ方が確実に変わってきているようです。幼なじみに行こう行こうという誘いをかけていたのもその頃からだったので、予定が合うまで五年かかったということになります。長かった……。
今回は二年という長期期間の開催、値上げということもありよっぽどのことがなければ予約することが可能になっていて、二日前でも十分、しかも当日行ってみたら定員の八人に満たないままの開催となりました。何も知らないまま参加したいという方もいらっしゃるかもしれないので、閉じます。

五年ぶりのダイアログインザダーク、完全な暗闇はやっぱり新鮮で、目をつむってもあけても同じ世界、人の声がこんなにも温度を持つものなのかと再認識しました。触れないでも近くにいるとわかる感覚、踏みしめた地面の強さや手に感じる水の感触、誰も見ていないとわかっているので後ろ向きに歩いてみたり、何度もジャンプしてみたり、それでアテンドの方にぶつかって平謝りしたり……自分がどこにいるのかわからないので一人ぼっちになってしまったのではないかという不安を覚えながらも、かさり、という物音だけで人の存在を感じて安心しました。
同じグループだったのが私と幼なじみ以外に女の子二人組の計四人、今までは八人だったので少人数だったのですが、四人だから余計結束力が強くなり、バーのところでは彼女たちが名古屋からわざわざ参加しに来たということを知って驚いたりしました。しかも名古屋からというのがわかったのは、バーで出されたお菓子がチョコ系のさくさくしたものと輪っかのもので、輪っかのものの名前を一人が「なげわ」と呼んでいたからでした。通称かと思って私が「なげわ? それ本当の名前ですか?」と聞くと幼なじみも「なげわって言うよ」と答えたので一人だけ首をかしげていたのですが、しばらく話していたらアテンドの方が二人の出身地を聞いて、それで関西系の呼び方だと知ってびっくり! 名前を思い出せなかったお菓子の名前をアテンドさんがあっさりと教えてくれました。関東では「ポテコ」! 今調べてみたら両方東ハトの商品でした。*2
アテンドさんだけではなくバースタッフさんとの交流も楽しくて、真っ暗なあのバーにもう一度行きたい! と思っていたら、今回参加するとドリンク交換券を最後に配ってくれて、それは点字付きでした。何種類かあるようなのに展示が読めず四苦八苦していると、点字の一覧をもらって無事解読。あれこれ言いながら読み解くのも楽しかったです。
とても驚いたのが、アテンドさんが白状を持たずに会場の中を移動していたこと! 受付の明るいところでもそうだったのですが、あの暗闇のなかで移動するのはすごい……なんてことを思うのは私が視覚に頼りきりだからなのでしょう。彼は会場内を覚えているので、自分の家のように自由に動けると言っていました。頭の中を見てみたい。
感覚が研ぎすまされていって闇に溶け込みながら頭の中に浮かんできたものを描きたくなりました。近いうちにまた、行きたいです。


ちなみに長期開催ということで季節ごとに内容を変えているらしく、私が行った過去二回のものとも違っていたので、過去に参加した方でも驚いたりするところがあるかもしれません。