アナログフィッシュ「ナツフィッシュ2009」

とりあえずこの気持ちを忘れてしまう前に、メモしておきます。
今日のライブで浮かんだ単語は「反転」でした。


その言葉と同時に浮かんで来たのは、アンバランスなのに調和がとれているこの感覚はなんだろうかと考えていたせいか、プールの中でビート板の上に乗ってバランスをとっているイメージでした。ゆらゆらで不安定、でも重力が完全にかかっているわけではないのである程度の自由はきく、不思議な浮遊感。さらに「平行」が割と序盤で披露されたので、そこで心の奥の方を揺さぶられてしまい、揺さぶられる感じがあってそれで動く……そうかこれが動揺か! と「動揺」という単語の成り立ちについてまで考えてしまいつつも、あの曲の持つ強さにまたしてもやられてしまいました。ただ、すぐそばにいたお兄さんが「ヘイコウ」という歌詞が出てくる度に右手を出して左手を出して両方の手を平行にするというフリをやっていたので、割と冷静ではいられました。
やり過ぎ感があったのかもしれませんが、「公平なWorld」の「〜誰だ?」らへんで、照明がステージを赤く染めていて後ろから見るとシルエットだけが浮かび上がるようで、ストーリーが出来上がっていて鳥肌が立ってしまいました。久しぶりに聞いたこの曲、生音だけでやっていたせいかちょっと印象が違いましたが、やはりふるえるものはふるえました。「Sayonara 90's」など他の曲も生音だったので耳になじんだものと違ってあれ?と思うところもありつつ、アナログらしいハーモニーをしっかりと聞くこともできたので新鮮かつ懐かしくもありました。
新曲と言いつつ以前どこかで聞いたことがあった、「Light Bright」という曲も前はそれほどぐっとこなかったのに変わったところがあったせいか、歌詞が刺さって、曲調と同じように内容も光を思わせるような明るいものかと思っていたら、合っているのかわかりませんが「塞がれた未来」というフレーズが入ってきてどんぴしゃーん、このコントラスト! と何度目かわからない鳥肌を立ててしまいました。もちろん希望は含まれているのかもしれませんが、今回はやらなかった「ダンスホール」のように、音とは裏腹に軽く示される影の存在が気になって気になって、早くレコーディングしているという曲たちを聞かせてください、と言いたくなってしまいました。
反転、この単語は下岡さんと佐々木さんにも当てはまるようで、佐々木さんの強い光があるからこそ際立つ面もあり、下岡さんの視点があるからこそまっすぐな視線を受け止められる勇気がありました。この二人のバランス、さらにそれを支える木村さんとビッツくんのバランス!


来年のナツフィッシュはどうなっているのかなと思いつつ、今日発表された10/10のライブ情報で反応したところは、おそらく皆さん同じ個所だったように思います。コースト……下岡さんもMCで触れていましたが、主に集客面が心配です。