『ミルク』*3

レディースデーとはいえ連休最終日のレイトショーだったせいか、劇場に最初二人しかいなくてびっくり。最終的には四人となりましたが、おかげさまでじっくりとスクリーンに集中して世界に入り込むことができました。
性的な問題を取り扱ってはいるものの気になってしまうのは大衆を扇動することのおそろしさ、また大きな流れに飲み込まれて自分の思うようにいかなくなってしまうことなど、普遍的なテーマでした。監督のクセがひっかかって気が散る、なんてことはなく映像の質感もそれぞれに時代を感じるようになっていて、実際にいた人をもとにした映画だとやはりこういう構成になるのかな、何かテキストのようなものもあるのかな、という印象もありました。一口には語れないほどに多角的な面を持った作品なので、自分の中の考えが変わった時にまた見ると違ったもののように思えてくるかもしれません。