西加奈子「ミッキーかしまし」

ミッキーかしまし
エッセイはくすくすと笑ってしまうものが多く、でもその笑いの程度もくすぐられる程度のものが多いのですが、西さんのエッセイはそうもいきませんでした。我慢しようと気負っているのにもかかわらず噴出してしまって、関西弁の文体が時折混じることもあって愛嬌もたっぷり、魅力的な彼女の友人たちのエピソードもあいまって見事にやられてしまいました。西さんの書くものと私の笑いの波長とが合ってしまったせいか、既に次のエッセイ本が待ち遠しいです。