倉橋ヨエコ「ただいま」

ただいま
ライブをまだ一度も見る事ができていないのに廃業してしまうなんて残念です。出来たら最後のライブに行きたいなあとぼんやり予定を手繰りながら、久しぶりに彼女の歌声に耳を傾けてみました。何度聞いてみても「楯」の曲にぞくりとしてしまって、彼女の歌、というよりも唄には「念」が込められているから感情が生々しく感じられるのかもしれません。とらえようによってはセカイ系のアニメのテーマ曲としても使えるようで、キラキラ要素もあるのに中身はどろっとしている、そのギャップがまた魅力的でした。えぐられるような感覚もあるのですが、時々イメージする、ナイフでぐさっと刺された後にひねられるという痛みのシーンを思い浮かべていたら不思議なことに刺している側の視点に切り替わってしまいました。刺されているはずなのに実は自分の方が刺していたという皮肉、痛みを知っているからこそ滑稽なように描けること、まだ時間は残されているので他にも聞いてみたいです。