<SIX PISTOLS-extra>

七時開場七時半開演はありがたかったです。体調も比較的良かったので一安心。



ASIAN KUNG-FU GENERATION
おそらくタイミングが合っていたらどっぷりはまっていたのだろうなあと思うのですが、その瞬間はいくつも逃してしまってつかむ元気もないため、今までフェスでチラッとしか見ることはなくて、ライブをきちんと見るのは初めてでした。そして全部の曲を知っているわけでもないので、単純にたくさんあるバンドの一つ、という感覚で見ることができたのが不思議な感じでした。近くで見ると後藤さんは普通のおじさんで、長くなってうねる髪形についての発言もありながら、そっかバンドだよなあ、彼らもバンドなのだなあと変なところに意識が向かってしまいましたが、見るたび笑顔全開の喜多さんがステージの楽しさを教えてくれて現実に引き戻されました。彼らを好きな人たちが全力で熱唱していたりして、ああ若さってこういうことなのか、と久しぶりにライブの熱気を生で感じました。


アナログフィッシュ
スペースに少し余裕ができて、この空気、この感覚、とだんだんと身体に馴染んでくるものがありました。昔の曲も新しい曲もたくさん演奏してくれて、それぞれに感じたことをメモしたい気持ちもあるのですが、今回最も不意打ちをくらってしまったのは「夕暮れ」でした。MCの時から下岡さんが涙目になっているように見えたのは気のせいだったのでしょうか。コーラスから曲の世界に飲み込まれそうになってしまって、立ってしまった鳥肌を抑えるのに何度も腕をさすってしまいました。どんなに光を描いても、希望を歌っても、その裏にあるものも同等に、あるいはその裏にさえ見えないものについても目を向ける彼らをこれからもずっと見ていきたい、と強く思いました。


セッションはぐだぐだ気味ではありましたが、喜多さんが前にも増して笑顔全開で、後藤さんの声のあやうさに笑っているのか楽しくて笑っているのかと邪推しながら誰の曲だっけともやもやした気分になって、でも結局あきらめて楽しい空間を素直に味わうことにしました。
対バンが発表された時に腰が引けたのは事実ですが、アジカンはたぶんこのままフェスでチラッと見るだけで過ぎていくだろうなあと思っていたので、じっくりと見る機会を得られたのは幸運だったのかもしれません。後藤さんがとても楽しそうでメンバーも生き生きとしていて、スクリーンでちらりと見ただけでは伝わらないものを自分の目で見ることができました。そしていつでも自分たちの世界を持っているアナログはどの会場で見てもバランスがとても良くて新たに気になる曲を提供してくれて、これから始まるツアーがよりいっそう楽しみになりました。