気球クラブ、その後 [DVD]

気球クラブ、その後 [DVD]

当時予告編を見る限りではタイミングが合えば、というぐらいだったので劇場公開は見送ったのですが、これはスクリーンで見ておくべきだったかもしれません。ブラウン管からはデジカメらしいクリアーな質感の映像が映し出されて、ざらついた予告編のものとは違っていたのが残念で、作品の空気感としてざらざらしていた方が似合っていたのでそちらで見たかったです。*1
園監督としてはさわやか気味でひねくれ要素もあまりなく、比較的受け入れやすいストーリーでした。思春期ものより少しあとの、大学生ぐらいの青春の話、を振り返るという設定にくらくらきてしまって、不安定な中高生よりも少し大人になってからの生活さえ過去のことになってしまったことを認識させられて、もう戻れないあの中途半端な時期の輝きを顧みてしまいました。何かに打ち込んだわけでもないけれど、あのだらだらとした時間と関係性。それぞれの思いがあって苦くて切なくて、特に永作さんの一つひとつの表情から目が離せなくなってしまいました。また時間が経ってから見てみたい作品です。