ガラスの麒麟

ガラスの麒麟

麒麟
ちょっとしたミステリーを交えつつも日常はとてもリアルに描かれていて、女の人ならではの視点がいくつもありました。章ごとに中心人物が変わっていって、他の章との関わり合いもちょくちょくあるので深みが出て、さらには思春期の子たちも出てくるのだから読みたいなあと思っていたところを刺激されっぱなしでした。ひねくれた女の子だけではなく、普通に見える子も出したり、その子の内面のことについても触れられていたりして、一人称で語られることはないものの中心人物として出てくる女の人についても現実的で悲しくもありながら、最後は優しい気持ちで本を閉じることができました。