いつもよりも早起きして、いよいよ友人の結婚式。ヘアメイクをサロンでお願いして、距離を勘違いで三十分強、ドレス姿でお洒落タウンを早歩き。後で知ったところ明治神宮で「建国祭」が行われるため、そのみこしの担ぎ手である人がわんさかいて何事だろうかといぶかりながら、強風の中早歩き。
挙式から参加するのは初めてで、大人しくしながらも観察することが多すぎて大変でした。ああここはこういう順番で、ここで賛美歌を歌ってスタッフさんはこういう位置でカメラマンさんはこう動き回って、と舞台を見ているかのようでもありました。泣いている他の参列者を見て、人の感動するポイントについて考えてしまったり、冷静になりすぎてはいけないと自戒したり内側は色々と大忙し。
レストランウェディングだったのでそのまま披露宴、余興も感動を誘うものになったようでまんまと花嫁を泣かすことができて作り手としては満足。自分たちが座っていた席だけなぜだかスタッフさんの扱いが悪くて、何かいけないことでもしでかしたのだろうかと不安になりながら、ト、トリュフ、キャ、キャビアと価値がよくわからないままもぐもぐと高級料理を口に運んでいました。主役はやっぱり主役らしく、とても綺麗でした。
ブーケは投げるのではなくリボンを使った抽選式で、どれほどドラマチックなのか、花嫁と一番仲の良い、可能性としてもありうる友人の子が当たって、それが分かった瞬間鳥肌がぞわわっと立ってしまいました。
感動ポイントはいくつもあって、初めて出席する子は結婚したい挙式したい発言を連発していて、ベテランの子ははいはいと軽くいなすという図式が出来上がっていました。どっちつかずの私は、例え一日でも晴れ舞台に出たいとは思えなくて、それならば表舞台を作り上げて段の低いところから見上げたい、照らし出されている誰かを見たい、と感じてしまいました。ただ今回挙式した子もそういうタイプで、家と家との結婚となるとそうもいかないともらしていたことも現実にあって、人と人との関係性は難しい、と改めて感じるところもありました。
二次会まで参加して、非日常の空間をこれでもかというほど味わってきました。パーティーという感じは慣れなくて、楽しむよりも観察してしまう悪い癖が出てきてしまって、まるでドラマのようだ、と視点をあちこち切り替えてしまいました。ちょっと時間があったのでレイトショー見たかったのですが、この衣装でそれはきついと断念。参加したという実感はまったくわかなくて、一日経って夢でも見ていたのではないかとも思うのですが、よくわからないところが筋肉痛になっているのできっと現実だったのでしょう。
何はともあれ、見ていてとても似合っていた二人で、遊びに行った際も上手くバランスがとれていて、流れる空気が心地良いものだったので、気づかないぐらいしあわせでいてもらいたいです。