フォー・セール (SPOKEN WORDS)

フォー・セール (SPOKEN WORDS)

ショーの開場まで少し時間があったのでふらっと古本屋の100円棚で帰りに読む本を探していたら、しばらく続いていた頭痛がすっとひくほどの衝撃が視界から伝わってきました。今日ここに来て良かったと思えるぐらいの出会い、と言ったら大げさですが、まさかこんなところでめぐり合えるとは思っていなかったのでびっくりもびっくり。帰りの電車でむさぼるように読んで、文字としてなぞっている感覚だったので時間を置いてまた読み返したいです。
散文や詩というよりも詞、ビッケがソウルセットで載せるようなライムのようなものが淡々と綴られていて、一つ一つのセンテンスやシーンは短くても彼らしいなあと思える表現ばかりでした。ちょっとしたフレーズや指示語の扱い方、体言止めと会話文、そして抽象的で漠然としているのに具体的にも見える、意味ありげな言葉たち。どういう種類かと言うと、トイレに置いておきたくなるような本でした。