次に読み始めた作品において、引っかかることが沢山ありすぎて、頭の中で連想ゲームが始まってしまって危うく乗り過ごしそうになりました。
例えば闇という漢字について。辞書では「門を閉じた中で音がきこえるさま」とあって、それは「人は目を閉じることはできるが耳を閉じることはできない、という事実と同じぐらい示唆に富んだもの」でもあります。「闇」という言葉が目の見えない状態を表しているのに、文字において音が含まれていて、闇を使った暗闇という単語においても同じことが言えました。「暗」は日のとなりに音があって、その音という文字は日の上に立っている。こちらも暗くても音が入っています。視覚が奪われると耳が鋭敏になる、というのはダイアログインザダークにて私自身も体験しているので、納得しながら様々なことを考えてしまいました。日本語って楽しいな、と「くらい」を「くらむ」に変えて「暗む」ではなく「眩む」にして遊んだり大忙し。
その作品には臨死体験の話や当時自白剤として使われていたLSDを著者が少量合法的に試してみた時の体験などが書かれていて、なんだなんだ薬の話で上の小説と繋がっているのか、妙な縁だなと思っていたら、別の項で、関連性のない二つのものを見るとそれを結びつけようとする、というようなことが書かれていて見透かされた気分となりました。