ウラナリと春休みのしっぽ (YA! ENTERTAINMENT)

ウラナリと春休みのしっぽ (YA! ENTERTAINMENT)

最近はこんな本も出ているのかと背表紙に手をかけてみたら表紙がBOYS BEの人! そして著者の欄を見てみたら原作者の方だったようで、あの甘酸っぱくこそばゆい感じが文章だとどう描かれているのか、とまったく関係の無い作品かもしれないものの借りてみることにしました。
読んでいる内にところどころで過去に対するエピソードが出てきて、これは説明不足なのか説明しすぎなのかよくわからないなと首を傾げていたら、あとがきでシリーズものだったと知ってなぜだか損した気分になりました。図書館にはこの一作しか置いていなかったので、いろいろとあったらしい事件は説明から想像をふくらませて補うしかできません。
内容は、少しの仕掛けもありつつ中学を卒業して高校に入学するまでのちゅうぶらりんな描写があったりして、中学も高校も同じ学校だった身としてはなんだかうらやましく思う部分もありました。思春期においてませていた女の子はたくさんいても、内側に持ったものをひけらかしたりはしていなかったのでそれで成立していた世界も今考えれば恐ろしいです。