『カフカの「城」』

ひさしぶりにはしごしようと思ったのがいけなかったです。体調がすこぶるよろしくない状態だったため、ろくに集中できずにもそもそ、頭ゆらゆら、退屈なわけでもおもしろくないわけでもなく好みなはずなのに、ちっとも頭が働いてくれないで色々と大変でした。もしやエレ片に意識を取られていたせい? いやいや、このメモも記憶をさらってさらってさらわれすぎない程度になったら記します。
『変態村』が終わってからセンター街をダッシュで横切ってホテル街、既に開場していたものの何とか座ることができました。あまりに急いで走りすぎて、咳き込む始末。
原作は買ったまま積み上げられた本の山に入り込んでしまったので、まずは先に映像を見ようということでわくわく、していたのに本当に調子が悪かったので集中できずに残念すぎます。いくつもつなげられていくカット、理不尽な状況でもそれを受け入れて淡々と進んでいくストーリー、あるはずのものがなくてないはずのものがあって、様々なものがあべこべなのに間違いではなく正すわけでもなく、ぐねぐねと考え始めると疲れ始めた頭が拒否反応を示し始めてしまって大変でした。
おそらく小説と同じように唐突に終わったラストに驚きながら、ぼんやりした頭と身体で受け止められたのは、どのような不思議な環境におかれても描かれているのは愛なのか、ということでした。こうなったら本の山から小説を掘り出さないと、もやもやが晴れません。
二時間近く上映していたので終わったら終電間際、ユーロスペースから再びダッシュ、息切れしながらダッシュ、もしかしたら電車騒動で遅れているかもという淡い期待がかなって数分遅れていたので余裕を持って終電に乗り込むことができました、あぶなかった。


個人的なメモ
なかなか男前の、映画青年らしき人が仕立ての良い紺色のジャケットを脱いだら、Tシャツをインしていたという現実を見て、何とも言えない気分になりました。