COUNTDOWN JAPAN 05/06*2

whose2005-12-30

玄関先でハッとして、またしてもチケを忘れたことに気づいて苦笑い。今回はまだ自転車にまたがっていなくて助かりました。長くなりそうな予感がたっぷりとありますが、なるべくその時感じたことを織り交ぜるようにして記していくつもりです。音楽を言葉で語るのはとても難しいですが、最近は無謀ながら試みています。そして無駄に長いです。


POLYSICS(GALAXY)
行きの電車の中でアロウズの曲をずっと聞いていたので、最初のポリは諦めようかなとも思っていたのですが、想像していたよりも混雑していなく後ろの方でもスペースをとってゆったりと見られることがわかったので、ギャラクシーにて開始を待っていました。
聞きたい曲を最初の方でがっつりと演奏してくれたので自然と身体が揺れていて、前方の大盛り上がりを見ながら楽しむことができました。カヨさんのポンポンも見られたので大満足。そろそろ行こうかと思っていたところにサイレンの音が聞こえてきて、こ、これはと踏みとどまって「I My Me Mine」を堪能してから名残惜しい気持ちを抱きつつ、背を向けました。


ムーンステージは縦幅が広く、横幅はライブハウスぐらいで、想像していたよりも小さかったのですが、飲食スペースのところにいても音が聞こえるようになっていたので、曲だけを聞くこともできたようです。ライジングサンのアーステントみたいに画面を外に設置してあったら、入場規制がかかった場合も楽しむことができるのに、なんてことを考えたりしつつも心はすっかりアロウズへ。そして始まる直前にかかった曲がtaeの「いま詳しくは僕にも判らない」で、思わず反応してしまいました。


the ARROWS(MOON)
曲順は最初と最後以外あまり覚えていないのですが、一番印象に残ったのが「オレンジバックビート」でした。他のライブでもやっていることなのかもしれませんが、最初がレゲエ調でゆったりとしたアレンジになっていて、そこから途中でガラッと変わるところにしびれました。聞きたかった「JIVE JIVE」では山内さんをばっちり見ることができて、キャンディさんもシュンジさんもテンション最高潮、そしてリュウジさんは周囲のお客さんが踊り方を真似してしまうぐらい絶好調の踊りをかましてくれて、例によって少し後ろの柵のところで見ていた私は楽しむお客さんごと楽しむことができました。新曲の「ナイトコール」もこの前の東京ライブでは披露されなかったのでラストに持ってきてくれて、曲名がリュウジさんの口から発された瞬間、小さな声で思わず「わあ」と言ってしまいました。これまた身体が揺れるようなダンスナンバーでギターの音も格好良くて、もっともっと聞いていたいと思うほどでした。あと、今回コーラスがよく聞こえてハモリ部分もしっかりと味わうこともできたのが収穫でした。
周囲の人々の話に耳をすませていると、割と評判も良かったようなので笑いをかみ締めながらそのままギャラクシーで次のボラを待っていました。


VOLA&THE ORIENTAL MACHINE(MOON)
924ぶり、二回目のボラ。最初に見た時は声のインパクトが大きくて戸惑ってしまう部分もあったのですが今回はそれにも慣れていたので、かき鳴らされる楽器の音に耳をすませることができました。曲はイギリス?っぽい感じのものが多く、歌い方が独特なので合わない人は合わないかもしれません。私は合う合わないという単語ではなく「不可思議」という文字が頭の中をずっと支配していて、それでいてもう一度ちゃんと見てみたいと思うのだから引き込まれてしまっているのかもしれません。ギターリフが印象的な曲が来年発売されるミニアルバムに入っていれば良いなあ、とそれが今回のライブを見て思ったことでした。MCもアルバムの宣伝とさくっとやってさくっと帰ると言ったこと以外一切なくて、スパッとしてて気持ち良かったです。


TEAM紅卍(DJブース)
DJブースは人の山! ぎゅうぎゅうだったはずが押されて押されて中に入ることができて、もっとぎゅうぎゅうに。ロングコートマフラー長髪茶髪眼鏡という例のあの人のコスプレをして登場した松尾さん、脱いだら下は遠目だったので曖昧ですが、スーツのようなものを着ていました。
途中休憩というか着替えタイムで妻の妻子さんがNANAの格好で出てきてカラオケというか口パク?で「GLAMOROUS SKY」を熱唱、そしてその後松尾さんはフレディーマーキュリーのコスプレをして登場。「WE WILL ROCK YOU」に合わせて違う曲(新日本ハウスなど)を歌って河井さんと順番にフリ合ったり、野次喜多で出てきた花魁の曲も歌ってくれたりサービス満点でした。


曽我部恵一バンド(GALAXY)
松尾さん素敵だったなあ、あんな大人になりたいなあと思いつつ急ぎ足でギャラクシーへ。幕の向こうから聞こえてきたのは、「everything gonna be alright〜」という曽我部さんの声。ティーイーエルイーって言えなかった、もったいないことしたと後悔しつつ楽しそうなステージを見ていると流れてきたのが「青春狂走曲」! わーあー、ありがとう曽我部さん! と最初から見られなかった後悔もそこそこに、リズムに合わせて揺れていました。しかもラストは「STARS」なものだから、そっそそそそ曽我部さん、と動揺しまくってしまいました。あの空間はピースフルな空気であふれていました。


スネオヘアー(GALAXY)
ごはんを食べてぶらぶらして、そういえばスネオを見たいと思っていたことに気づいてギャラクシーへ。daimas cafeでお酒を頼もうとしたけれど、既に一杯飲んでいたのでまだ良いかな、と思ったことを後で悔やみました。
MC絶好調で「ヒューザー!」と叫んでみたり、離婚して不倫して再婚したことや森夫妻の離婚ネタなど、まるでネタを聞いているかのようでした。そして今年はプロデュースもしたことを言っていて、途中までですがギター一本でUNOバンドの曲も歌ってくれたことが嬉しかったです。MC含めてもっと聞いていたかったのですが、魂のことが気になっていたので「フォーク」を聞きながら歩き出しました。


グループ魂 (EARTH STAGE)
終盤に行って後ろの方で見ていたら、ぽかーんとしている人たちを見られてちょっと面白かったです。ニューアルバムをまだ聞いていないのでそこからの曲が演奏されていたらよくわからなかったのですが、「就職しやがれ!」を聞けただけでも良かったです。アースを出ようとするとカヲルさんの締めがあって、君が代大合唱に笑いながら出口のところで三三七拍子に参加しました。


椿屋四重奏(GALAXY)
椿屋も924ぶりで、地元でワンマンあるので行こうと思っていたのに予定が合わずじまいだったので最初から最後まで見るはずだったのが、色々見ていたせいで数曲しか聞くことができませんでした。それでも「プロローグ」や「紫陽花」を味わうことができて、後方でいたもののスクリーンに映し出されるのが演奏される楽器と手、手、手のオンパレードだったのでカメラさんグッジョブ! と心の中で密かに感謝していました。永田さんの細く長い指を見つつ、目を引いてたまらないサポートギターの安高さんは画面を通さず見てしまいました。


TAICHI MASTER with 宇多丸(DJブース)
余裕を持っていこうとDJブースに行くと、TAICHIさんの横で宇多丸さんがちょっとしたラップを入れたりしてお客さんを上手に盛り上げていたのですが、後ろの方はやっぱりDJハヤシ目当ての人たちが多かったのかトランス系の音楽に「眠くなる」と言っていた人たちがいました。仕方がないけれどもったいない!
フェスのカラーによってやっぱりDJブースでかかる曲も変わってくるのですね。フェスでのDJと言ったら私はライジングサンしか行ったことがないので、卓球などのトランスやテクノ系ばかりを想像していたので、あの夏の日のことを思い出しつつもぐるぐると同じリズムが刻まれているのにたゆんできて別のグルーヴが生まれてくるような錯覚を抱いて、時折はさまれる宇多丸さんの声によって現実に引き戻されるというような不思議な現象を味わっていました。どうせならもっと前の方に行けば良かったかもしれません。


DJハヤシ(DJブース)
前に行く人たちに便乗して、そして押されて押されてあれよあれよと言う間にステージが目の前! 今回の目当てはアロウズDJハヤシだったので、間近で堪能することができました。「島歌」では自分の片方の胸を揉みながら左右行き来してみたり、エアギターだけでなくエアピアノエアサックス等々他の楽器まで披露してくれたり、何度もずり落ちる眼鏡を必死でくいって上げたり、パフォーマンスに徹するハヤシのフォロー?としてフミさんが曲をかけたり、噂のXジャンプをしたり、フミさんが「夢見る少女じゃいられない」を熱唱したり、これまた噂の「シーソーゲーム」を大熱唱したり、ぎゅうぎゅうすぎて踊るどころではなかったのが少し残念ですが、見たかったものを実際この目に焼き付けることができただけでも大満足。後ろを振り返る余裕がなかったので、どれぐらいの人が入っていたのかわかりませんが、前の方は普通の盛り上がるライブ並にぎゅうぎゅうでした。電気や筋少の曲もかけつつ、最後は「あの素晴らしい愛をもう一度」を大合唱して終了。


片平実(DJブース)
すぐにはけてザゼンキリンジかカマドウマのどれかを気分によって見に行こうと思っていた、のですが、片平さんの選曲によってその場に縫いとめられてしまいました。ずるい、あの選曲はずるすぎます。
正直に言ってしまうと、曲として音源化されたものを再生されて楽しむよりも実際に人が演奏している曲が見られるのだから、フェスではそこを味わわないともったいない、と思っていました。ライジングサンのように全体でカラーが決まっているわけではないようだったので、普通にやりすごすだろうと思っていました。が! オザケンの「ラブリー」がかかった瞬間、嘘偽りなく身体が揺れてしまい、頭の中に蓄積されていた歌詞が出てきてしまい、手拍子しながら笑顔で踊ってしまいました。ステージでは誰も歌っていないのに、曲の持つ力って本当にすごいのだと実感させられました。
前の方のままでいたのでごそっといなくなったスペースでゆらゆらとしていたのですが、ふと振り向くとまだたくさんの人たちがいて驚きつつ、後ろから聞こえてくる手拍子と歌声に、なんだか一体感を覚えてしまって嬉しくなりました。合唱するのはどうもな、という気分があったのにいつの間にか自分も歌っていて、どうしようこのまま最後までここにいてしまったら、という恐れもありました。
片平さんはさすがにいつもDJをやっているだけあって、こちら側が求めるものをわかって曲を流しているようなところがありました。アジカンの「君という花」でみんなジャンプしてみたり、段々日本人の英詞曲(不勉強なもので誰の曲かよくわかりませんでした)に行ってみたり、途中から若い人向けになっていたので私は抜けてしまいましたが、雰囲気に合わせた選曲で思いのほか楽しむことができました。そしてこのことがあって、「Getting Better」に余計行きたくなりました。もう一度言っておきます。片平さん、ずるい。


PENPALS(GALAXY)
結局ザゼンも何も見られなかったなあ、と思いながらも後方で始まるのを待っているとDJが終わったばかりの片平さんが人の間を縫って前の方へ行くのが見えました。私はベルセルクのエンディングテーマでPENPALSを知って、それからいくつか曲をレンタルする程度にしか聞いたことがなかったのでどっぷりはまっているわけではなかったのですが、ちゃんと聞きこむ前に解散してしまうことが自分のタイミングの悪さを呪うばかりで、でも最後を見られるのだからと後ろの方で彼らと彼らを愛する人たちを見守ることにしました。
携帯からのメモでも書きましたが、ラストライブということでしんみりするということはなくて、彼ら自身が笑顔であろうと、楽しもうという姿勢が伝わってきてわかる曲があまりない私も、知るきっかけとなった「TELL ME WHY」も聞けて笑顔でいられました。
途中ではけてラガーシャツを着て再登場して、初期の曲もたくさん演奏してくれて、アンコールではメモしたように時間延長してスタッフのみなさんに迷惑をかけるということで「ごめんなさい」とみんなで謝ったりして、そこでじわりと来るものがあったりして、きっとものすごく好きだった人にとっては切なくもしあわせな空間だっただろうなあと想像をめぐらせていました。
終わりは好きな人たちの中でだけ迎えたい、本当に求めている人たちだけで送り出したいという気持ちがあったかもしれません。けれど私みたいにちらっとかじった程度でも彼らがどれだけ愛されているのかが伝わってきましたし、一番最後の客席とのやりとりでは一体感というものを客観的に見つつも自分もその中に入り込んでいるかのようで、このステージを見せてくれたことに感謝しました。


そんなこんなで初冬フェスは終了。地元駅に戻ってきたら外のスペースで男祭り関連のセットが組み終わっていて、そうかもう大晦日か、と倒れた自転車を起こしつつもしんみりしました。フェス全体としてのメモは31日にちらっと書きます。