POMERANIANS 「108匹ワンマン2005」

live supernovaで初めて見てライジングサントイレで運命の掛け声を聞いてスペ中学園祭でゆらゆら揺れる心地良さを知って、そして迎えたワンマンライブ。到着が七時過ぎていたので、もう始まっているだろうなあと残念な気持ちで会場に入ったところ、十分ぐらいおしていたのか運よく最初からばっちり楽しむことができました。
ライブが持つ力がすごい、とまたしても感じてしまったのは、何度も聞いているはずなのに生で入り込んできた「裸足の音人」が感情を揺さぶって揺さぶって、わけもわからず直感で「この曲が好きだ」と思えてしまったからでした。イントロから、声から、ベースから、すべてから、今回のライブで一番この曲が好きになってしまって、新曲も勿論楽しくて優しくてやわらかくてもっと聞き込みたいと思うものが多かったのですが、なぜか「裸足の音人」が私の波長に合っていたようで、全身に染み込ませて噛み締めていました。そしてザッキーさんが心を込めて歌いますと言った「カワタレボシ」では曲の優しさからか、少し泣きそうにもなってしまい、くっとこらえました。悲しいわけでもないのに、楽しいのに泣きそうになるという不思議な感じでした。
ポメラニアンズのライブはステージと客席の垣根がない、と言って良いほどに一体感があって、ザッキーさんとお客さんとのやり取りも本当に自然で、みんながそれぞれに揺れて曲を楽しんでいて、拳を突き上げて熱く盛り上がるわけでもないのに心の中では盛り上がってくるものがありました。ライブ会場などで見かけることが多かったザッキーさんですが、やはり歌っている時が一番輝いて見えました。
そして大好きな音、ベース。今回は一番後ろ(背にした壁には有名女優と写っているbounce12月号のポスターが貼ってありました)で見ていたので真ん中に位置するベースのカズさんを見ることが出来たのは最後の方だけだったのですが、音がやけに、胸に響いてきて、耳だけでも十分に味わうことができました。イヤフォンでは意識して聞けなかったのですが、ベースがメロディーラインを取っているかのような独特な旋律を奏でていて、それがギターと良く合っていて、ライブでその良さをしっかりと教えてもらいました。
アンコールも二回、たっぷりと演奏してくれてMCも優しく楽しさあふれるもので、本当に心地良い時間を過ごすことができました。帰りに下北をふらふらしようと思っていたのにヴィレヴァン入っても物色する気がおきず、そのまま電車に乗ってしまうほどに自分の中で大切にしておきたいライブ、でした。

そしてちょっとしたこと。後ろの方にいたので男の人が多く、関係者らしき背の高い男の人たちがいて、でもゆらゆら大きく揺れてくれるのでステージが半分の割合でよく見えたのですが、その人をどこかで見たことがあると思っていたら最後の方でザッキーさんに名指しされてわかりました、PLATONの人たちでした。彼らもとても楽しそうに曲に乗っていて、アンコールの時も率先して手を大きく叩いていたりして、ライブを見たいと思いつつ結局今年は見られなかったのにもかかわらず、ちょっと好きになってしまいました。
そんなフロア全体をしあわせな空気で包んでくれたポメラニアンズ、ブログ*1掲示板でのやりとりも垣根がまったくなくて、その距離感がとても心地良いです。早くアルバムを手に入れて、またライブに行ってゆらゆらと揺れていたいです。