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死に花 [DVD]

私は情けないおじさんものが好きなのですが、この作品もそれと知って相当楽しみにしていました。おじさんというよりもおじいさんでしたが、想像どおり味わい深い作品でした。死というテーマを扱っていながら不思議と重くなりすぎておらず、ご老体なのに一つの計画をやりとげていく姿は情けないというよりも色気を感じさせました。ある一定の年齢を過ぎてから感じさせる、一種の諦念のようなものをさらに乗り越えたところにあるものを見せてもらったような気がします。犬童監督はちょっとひねったところのある作品を撮るタイプかと思っていたのですが、監督の持つひねりを見せつつも万人受けするようなエンターテイメントに仕上がっているところが、すんなりとラストを受け入れられた理由だと思います。