PAYDAY

気づけばこの年の瀬イベントも三年目で、ソウルセットとともに恒例となってきました。ひさしぶりのハロワなのできっと新鮮に聞けるだろうし楽しみ、とわくわくしていたところで電車のアナウンス。これから来ますよという内容かと思ったら、これから乗る予定の電車で人身事故とのこと。平日の朝ならばのんびりそこで待つのですが、今回ばかりは即座に動き出し、別の線の駅まで自転車をこぎ、乗り継ぎ乗り継ぎで会場まで着いたら七時ジャスト! 中に入ったところで演奏が始まりました。


ヒックスヴィル
こんなにも安定してこんなにも安心して、知っていても知っていなくても関係ないぐらい入り込んでくる陽の音! 真城さんがコーラスなどで参加しているのは見たことがあるのですが、ヒックスヴィルとして見るのは初めてかもしれません。演奏もMCも熟練していて、電車事変で緊張していた筋肉がほどよくほぐされていきました。得意ではないと自分からいいつつ太鼓を叩きながら歌う真城さんは抜群の安定感で歌が全然ぶれず、楽しいのなんの。あっという間に終わってしまって、もっともっとという気持ちが強かったです。


HALCALI
最初のうちは歌の不安定さが心配だったのですが、慣れというのは恐ろしいもので、ヒットチューンを次々と歌っては身軽に踊る二人のキュートさで、うまくごまかされてしまいました。自分のいた位置のせいか歌が小さめで他の音の方が大きくバランスが気になったり、高音を出すところはきつそうだけれど張らない部分は少女らしさが出て心地よくなったり、新曲はRAM RIDERがプロデュースでBOSEが参加していたのですが、これが声の具合も曲も好み寄りだったので、またちゃんと聞きたくなりました。


THE HELLO WORKS
特筆すべきことはただ一つ、笹沼さんがサングラス! コンタクトをしていたものの後ろの方で見ていたので最初は見間違いかと思ったのですが、何度見ても笹沼さんの瞳は確認できず、黒いものでおおわれているので、これはサングラスに違いない、という判断を下してしっかり見ておきました。あやしさが倍増していたのですが、滅多に見られないかもしれないので関係ありません。きちんとベースの指さばきの方も堪能して、ANIさんちょっとかぶっているのでどいてください、と念力を送ったりもしました。
ハロワを見るのは四月のザンジバルナイト以来なので、飽きたと思っていた曲もすんなり受け入れられました。みんなで踊るというか体操をするので曲のディープさがすっかり薄れてしまう「Discoteca Pacifica」におけるANIのキメポーズは、たむけんの「ちゃ〜」でした。「SHINE!」は「社員」という意味も含めていて、「シネ」とも読めるというところまでは認識していたつもりだったのですが、コールアンドレスポンスで「Say『SHINE!』」が「正社員」となることまでは気づきませんでした。
以前マイクを投げてしまったロボ宙は今回、ペットボトルをマイクと勘違いして話し出すというお茶目さアピールを忘れておらず、MCも相変わらず軽快で、新メンバーであるサイプレス上野さんを呼び込んで彼のみ歌い手となる曲もあったのですが、うれしかったのはスチャダラの曲を生バンドで、しかもSLY MONGOOSEでやってくれたことでした。「ライツカメラアクション」が生音だとかなり格好良いことになっていて、いつもは笹沼さんのベースしか味わえないのですが、塚本さんから入るギターの音にもしびれました。HALCALIを呼び込んでやった「Under the Sun」もついつい興奮してしまい、HALCALIのコーラスも声を張らないものなので曲とよく合っていて、いいわいいわーと体温が上がりっぱなしでした。
アンコールで何か声が聞こえて、なんだろうと思っていたら手拍子に合わせて「残業!」と言っていて、不覚にも笑ってしまいました。そしてラストは恒例となってしまった感のあるブギーバック。HALCALIがいるのでそっち側に寄せてしまうのかと思っていたのですが、まさかの永積さん。おなかいっぱいだったはずなのに、ソウルセットHALCALIをちゃんと受け入れられない私としては彼の方がまだしっくり来るらしく、安心して聞くことができました。ハロワバージョンの方で、HALCALIもちょっと歌いつつメインは永積さん、ラップも入っていてホッとしました。
アンコール中ステージ脇で見切れぎみだったのが、転換中にDJをしていたやけのはらだったのですが、彼だけ紹介されずにかわいそうな感じではありました。でも転換中に流れる音楽は私好みのものが多かったので、また聞きたくなりました。「Roll'in Roll'in」が流れた時は結構盛り上がっていたことも記しておきます。それと、すべてのステージに出演した木暮さん祭りであったことも加えておきます。


こちらも是非年末イベントとして根付いて欲しいので、個々の活動が忙しくても12月だけはライブを一回、やってもらいたいです。スチャダラが来年記念イベントやりそうなので、その関連で聞けると良いな、と願っています。