一応の休みですが、そのうちの三日間はライジングサンでつぶれるうえ、紙様を抱えてしまったため休みがないのと同じ……という事実に気がつきたくなかったため、犬を連れて散歩。暑さが増してきて折り返し地点で、白いタンクトップを着たおじさんに「犬がへたっちゃうから駄目だよ」と言われてしまい、これから来た分と同じだけ歩いて帰らなければならないんです……と切ない気持ちになりながら返事をしておきました。さらに自分もへとへとになりながら歩いていると、今度は妙齢のご婦人に「日陰を歩かないと犬がやけどしちゃうよ」と言われてしまい、わかっています、だからもう帰っているんです、お願いだから犬について言わないでください……と思考が暑さでぐにゃぐにゃになりながら返事をし、もう犬のことで話しかけられるのは御免だと思ったので、毛がふっさふさの肥えた犬を抱えて汗だるまになりました。これは修行だ修行だと言い聞かせ、表札スポットを見つけてしまったらまた時間がかかるので、お馴染みの道を通って何とかやりすごせました。

涼しくなった頃に近所のレンタル店へ行ってフェス前に聞きたい音楽を取り入れておこうとしたら、一番の目的だったまりんのものが一つもない! ウキウキだったために多少落ち込みましたが、他に聞いておきたいものはあったので機嫌は直りました。そしてWORLD HAPPINESSで聞いて気になっていたことが一つあったので、確認するためにCDを手に取って収録曲を見てみたら、ビンゴ! なぜかゾッとして鳥肌が立ってしまいました。
実はまだ作品そのものは見ていない『けものがれ、俺らの猿と』のサントラの最後に収録されている「花」という曲が、以前何度も何度もリピートしていて、その曲の世界と似ているなあと感じたのがASA-CHANG & 巡礼でした。似ているけれどこういう世界のつくり方は割とあるのかもしれないと思っていたのですが、「花」自体もASA-CHANG & 巡礼の曲でした。かつて気にいっていた曲の中にちりばめられた不穏さ、解体されて再構築されていくこと、底なし沼に沈んでいくような感覚を無意識的に思い出したから、きちんと向き合って聞こうとしなかったのかもしれません。ライブで聞いている間、気になるけれどこれは今きっちり聞くべきではないと思ったのも本当です。だから今度はある程度覚悟した上でライブをじっくりと見てみたいです。