THE ALBUM LEAF / PINBACK「JAPAN TOUR 2008」

昨年はアルコールのせいか体調のせいか感情の波のせいか、不意を突かれて突かれて不覚にも涙が出てきてしまったのですが、今回は音がしっかりと身体に入り込んでいてお酒も飲んでいなかったので、浄化された部分はあるかもしれませんが大きく動揺することはありませんでした。
開演ぎりぎりに到着するとフロアは思っていたよりも余裕があって、アルバムリーフは後かなと思っていたら先の方でした。急いで良かった、と安心しながら意識はすっかりステージとその世界へ。
後方スクリーンに抽象的な映像を映している中の演奏で、楽器があれこれ変わる中、統一された世界は一つひとつ表情を変えていました。凪いでいるように見えても不穏さがあって、目をつむって美しさにため息をつきながら、流れて巻き込まれていく感情もろとも洗われていくようでした。
全部ではありませんでしたがやはり生のドラムは良くて、二次元だったものが三次元になって立体的になっていきました。無機質ではなくきっちり人間らしさがうかがえる、表情が見えるリズム。鉄琴を弦で弾く音には自分の胸の奥の方までふるえるようで、一時間なんて本当にあっという間でした。全然足りない!

PINBACKになるとお客さんが多少減っていたのですが、アルバムリーフとはタイプが全然違うのでフロアのノリも違って面白かったです。鍵盤が二つあっても叙情的になるのではなくポップさに重きがあって、声も張るタイプで、パフォーマンスにも愛嬌がありました。気持ちがまだアルバムリーフに引きずられてしまって上手く音を聞くことができなかったのが残念ですが、元気いっぱいの時に聞いたらもっと楽しめたことでしょう。調べてみたら前日は順番が逆だったということで、そちらを見た方がしっくりきたのかもしれません。

何にしろ、年に一度の浄化ライブ、ということでまた来年も来てもらいたいです。というより昨年フジロックが残念なことになったので今年こそ出てもらってそれを見に行く、という案も。