宮沢章夫「不在」

不在
一文がとても長いのでどこで息継ぎをすれば良いのかわからなくなって、どこまで続いているのかわからなくなって、文字を追ってしばらくたって入り口がわからなくなって迷い込んでいるかのように、物語だけではなく自分の居場所さえ曖昧になってしまう、人々の関係性や閉鎖的な町や家が持つ強さなどがさりげなく混ぜこまれていて、ずっと眉根を寄せながら読んでいたのですが、わからないことも含めての味もあって、舞台も見たくなりました。つまりはこんな感覚?