ハルさま □□さま ディランさま

無気力に襲われて行かなくても良いかなあと投げやりになっていたのですが、終わった頃にはそんなことをすっかり忘れるほどにしあわせな気持ちになっていました。三組とも適度にゆるくて、フロアは思っていたよりも埋まっていたものの踊れるスペースはあるぐらい余裕があって、みんなそれぞれに好きに音楽を受け止められて、声は出さなくても自然と笑顔になっていました。


HALCALI
ライブを見るのはQJF以来なので割と時間が経っているのですが、脱力スタンスでいながらも普段からダンスをしているので一つひとつの所作がしなやかで決まっていて、若さ特有のやんちゃさもあんまりなくて、かわいいなあとおじさん目線になってしまいました。今で言うとPerfumeに近いもてはやされ方をしていたのかもしれませんが、彼女たちはその波を上手い具合に乗り切って、自分たちのリズムは崩さずに良い年のとり方をしているのかもしれないなあ、とまたしてもおじさん目線。一人がまだ十代ということに驚きましたが、落ち着きもあるのに少女と女の間の魅力もあって、はじけるところははじけていて楽しかった、というのが全体的な印象です。
ライブの内容はDJと生ギターに乗せてナタリーワイズが提供したしっとりめの曲もあったり、クリスマスっぽいということで「ストロベリーチップス」があったり、かわいさ満天。何と言っても動きが良くて、ついつい見入ってしまいました。


口口口
二日ぶりのお口さんは、この前言っていた通りベースのシゲさんがお休みのかわりにマーズの方?で譜面を置いて演奏、鍵盤はばっちりいて音が豪華になっていました。三浦さんの声も良く出ていたので心配になったりせず素直に曲を楽しむことができて、毒っけはほとんどなかったですが楽しい気分でずっといられました。途中、HALCALIが入って「COSMIC DANCE」を披露したりお楽しみ要素もたっぷり。カウントダウンでも共演はありそうなのでそちらの盛り上がりも気になりますが、私にとって今年彼らを見るのが最後なので精一杯耳に音をつぎ込んできました。ちなみに三浦さんとマーズの藤井さんがおそろいのRUNDMCシャツを着ていて、仲良しっぷりが面白かったです。マーズのライブも見たい!


ホフディラン
ずるいわあ、楽しいわあ、こんなもの見せられたら頬もゆるくなっちゃうに決まってるわあ、と演奏及びMCで満たされた気持ちになってしまいました。ベイビーさんの自由っぷりは何度見てもおもしろくて、それをからかいながらつっこんでいくユウヒさんにも愛があって、それで演奏はしっかりしていて、キタダさんのベースも見られるしライブ後ぎりぎり間に合った真城さんの歌声も聞けるし、あまりにも贅沢すぎる空間。転換中にDJとして活躍していたMU−STARSのsarudogさんが入ったり、「TOKYO CURRY LIFE」の間にブギーバックをはさんだりして、いつもなら「?」と斜めに見てしまうのかもしれませんが、アレンジの仕方も良くてカレーの歌も好きだったのでにっこにこしてしまいました。フェスでもやっているみたいなので割と定番なのかもしれませんが、初めて聞いたので新鮮でした。今年の後半は色々と事件があったりしたみたいですが、ライブでのあの空気はずるいです。
アンコールはハルさま□□さまも出てきて、みんなで「こんな僕ですが」を歌って、企画*1で持たされているデジカメでぱしゃぱしゃ撮り合って、この自由な空間、熱気に満ち溢れているわけではないけれどゆるく体温が上がっていく感じがとても良いなあ、と思っているうちに終わってしまいました。


三組とも自分たちの空気を持っているのにガラッと変えるのではなく、じわじわと侵食してまざりあって自然と色が変わっていくようで、ゆらゆらしながら聞くのが心地良かったです。