誰にも見えない

誰にも見えない

主人公と同じくらいの年代の子が読んだらぴったりと来すぎて「どうしてわたしのことがわかるの!」と言いたくなってしまうことでしょう。ちょっとこまっしゃくれていて、でもそれを他の人に見せるわけにもいかないので普通の中学生を演じていて、家族にも問題があったとしても反発することができなくて受け入れてしまう、思春期の女の子。日記の文体で書かれているので人の生活を覗き見しているような感覚があって、最後の展開はメルヘンチックでもあって、やわらかな気持ちになれました。