ルート225 [DVD]

ルート225 [DVD]

劇場で予告編を見て気になっていたのにもたもたしていたら公開終了、原作を先に読もうか迷った末にまずはビジュアルからということで今回は映画の方を選びました。時間軸は飛び越えないのでパラレルワールドもの、というくくりにあたるのかもしれませんが、当然それだけではなく中学生の姉と弟、女子校における思春期を迎えた女の子同士の日常、小学校時代の友達、ありふれた日常の中で一番安心する家と家族、その他もろもろが丁寧にとてもリアルに描かれていて、原作を知らないので比べることはできないのですが、少女の戸惑いを表す細かな所作や言葉、無邪気な少年の苦しみ等々、一つ一つに反応してしまうほどに青春ものとして好みだ、これはドラマとして好みの部類だ、日常からシャットアウトされた状態の劇場で見たかった!と何度も後悔してしまいました。たまにくすっと笑ってしまうようなユーモアも込められていて、それでいてちくりと刺されて痛いし苦いし、思春期もの、青春ものをがつがつ見ていた時期に出会ってもきっとひっかかっていた作品でしょう。小学校時代の男の子との関係が甘酸っぱいなあ、良いなあ、とむずがゆくなってしまいました。ラストもどうなるのか最後まで気が抜けなくて、原作も早く読んでみたいです。ちなみに公式サイト*1ではちょっとした仕掛けもあって、作品を見てからのぞくとなーるほどねー、となりました。ラストに関しては、ちらっと回ってみると賛否両論があるみたいです。昨年公開された『時をかける少女』にひっかかった人はこの作品を見てみるのも良さそうです。現在は志村貴子さんが漫画化して連載中、ということでそちらも気になります。