FLOURISH

FLOURISH

一曲一曲のイントロを聞くたびにぞくぞくするものがあって、それは記憶に刻み込まれたものなのか思い出にひたっているからなのか、それとも単に現象としてそうなっているのかわかりませんでした。ディスクマン大活躍時代に何度も何度も廻らせていたアルバムなのに、聞くのはものすごく久しぶりだったためかいつかの映像が頭によみがえっては消えていきました。
彼らをよく聞いていたのは好みだったからということではなくて、隣の部屋から流れてきていたためにそれが刷り込みとなってカラオケでも歌うようになったり自然と口ずさむようになったりして、その結果意識的に好みの音楽を探すようになった現在でも音やメロディーや歌声に反応してしまうのだろうか、という不安までわいてしまいました。誰かの影響を受けたりするのは当然のことではあるのですが、今このアルバムの存在を知ったり、新譜として出ていたとしても気になる作品となってしまうだろうなということがわかるだけに、どこからが自分の嗜好のはじまりだろうか、というもろもろのことまで考え始めてしまいました。
たくさんの要素がぎゅっとぎゅっと詰め込まれていて、わけもなく青春時代を思い出しては切なくなるばかり。時折無性に聞きたくなるので、感情の波と折り合う日がきたら再び揺さぶられるのでしょう。ちなみにボックスの発売が五月へと延期になったようです。