東京装置

東京装置

路上観察学入門」とセットで借りたので続けざまに読むことにしました。あちらが東京などの都市をゆるゆるの視点で見ているとしたらこちらはぴんと糸を張っているかのような、張り詰めたものを感じました。様々な国を旅していたり、地方から出てきていたり、そういった背景があるので彼の視点を追ってみたくなりました。「アジアン・ジャパニーズ」でもそうですが、小林紀晴さんのちょっと気取ったような文章も好きだったりするので、東京を時には不気味に切り取った写真とともにそこに住む人々のインタビューが載せられて彼のことについても述べられていて、様々な視線があって面白かったです。ああ、彼の写真を生で見てみたい。
私にとっての東京はどうなのだろうかと考えてみて、地方から上京するわけでもなくそこに住んだことがあるわけでもなくて、何かをしに行く場所という漠然としたイメージしか出てきませんでした。これから住む場所が変わって読み返したら、また違った印象を受けそうです。