MUGEN

MUGEN

欲望にはあらがえなくて、今よりも軽い甘さを持った曽我部さんの歌声とそれを優しく引き立たせる音楽を。先日ファクトリーで見たライブがこの中の世界に近いような気がして、新譜も怖くてまだ試聴できていませんがそんな予感がして、聞いたら気持ちをまるごとさらわれてしまいそうです。
曽我部さんがソロになってから愛を描いているのだとしたらサニーデイは恋。もちろん愛を唄っているものもあるけれど印象としては「恋」の方が強くて、どうしてその時代の曲を今曽我部さんが歌っても違和感がなくて、それ以上に深いものを感じてしまうのだろうかと思いながらてくてくと歩いていたら、そうかサニーデイの恋にソロの愛が加わって恋愛として成立しているからだ、という考えに結びついて妙に合点がいってしまいました。
言葉遊び、恋は乞う、請う。つまりは願う、求める、いのる、ねだる、そして与えるという含みもある。愛は会う、合う。かさなる、むすぶ、等しくする、そして一つになるということ。二つが混ざり合って寄り添いあう世界を耳にしたらしばらく逃れられなくなってしまって、充電切れになった白い機体をうらめしく思ってしまいました。