厭世フレーバー

厭世フレーバー

家族それぞれの視点で語られていって、それぞれに見ているものや知っていること、知らせないことや知らないところの繋がりなど、層がいくつも重ねられていたので世界に厚みがありました。何より、不在の人物についての描写がにくい、と思うほどで、神の視点で読んでいる読者からすると最後の部分もずるいなあと思いながら引き込まれてしまいました。三羽さんは青春ものを扱っていても大人の負の要素も詰め込んでいるので、他の作品も読んでみたくなりました。