グラスホッパー

グラスホッパー

伊坂さんの作品にはまる理由がよくわかりました。その文章の世界にぐいぐい引き込む力があって、軽快な描写にくるくると変わる視点にスパイスの効いた展開、飽きさせる要素がないので続きが気になり久しぶりにお風呂で読んでしまいました。点と点が線になっていく様が気持ち良くて、紐がほどけていくたびに読んでいる側は束縛されていくかのようでした。エンターテイメント作品としては少し重いかもしれませんが、さらっと読みながらもあちこちに毒のあるものなのでニュアンス系の後に選ぶと良さそうです。