天空のスポイル

天空のスポイル

お口さんの方は手にとって、こちらは買うつもりがなかったものの一応は聞いてみようと試聴してみたのがいけなかったのかもしれません。ちらっとだけしか聞いていないのに、ああ駄目だこれはきちんと耳に入れたいと即座に思ってしまってヘッドフォンを外してあやしげなジャケットを持ってしまいました。土日は我慢して、お口さんよりも仕事はじめと言うことで、月曜はこのアルバムから。
曲名は社会人にちなんだ、ふざけたようなものが並んでいるのですが、その内容はというと、名前に反してあらあらこじゃれているじゃないですか、お高くとまるのは嫌だからギャップを出しているのですか、と思っていたら不意打ちで膝かっくんさせられて脱力するように、間抜けさを楽しく遊んでいる音が聞こえてきてぐらぐらしてしまいました。インストなのに音に表情がしっかりとあって、電車の中でメロディーラインの力によってにやついてしまいました。
普通、インスト曲だとサントラのようにある風景を思い出したり、想像が膨らんだりしていくのですが、この中のものだとそれだけではなく演劇的で、映像が立体的に浮かび上がってくるような曲もありました。そうかと思うとゲームやアニメーションのような印象を受けるものもあって、音だけ聞いてもなかなかその曲名を当てるのは難しいかもしれません。
ひねくれた面も美しいラインもふざけた表情もあって、くるくると変わっていくので曲が変わるたびに画面を見てなんという曲名なのか確認するのも楽しかったです。今後シャッフルで巡ってきた際に、間抜け感満載の「(株)」に再び膝かっくんさせられることでしょう。