KENTARO KOBAYASHI SOLO CONTE LIVE「ポツネン」

どうしてもはずせない予定はコレでした。初日はハートをアタックしてしまったので、見たい欲は高まりつつも他の方のレポートは見ないように必死、そして下北へ向かう私も必死、ぎりぎりで間に合いました。
畳む前に一言だけの感想を。
もう、本当に、あの人ずるい! そして横を向いた時に厚い!

どうしようかと思うぐらい好みすぎるコントたち。あろうことか終わりのシーンを見た時に思わず泣きそうになってしまいました。うわっとなることを想定して綿密に作られた構成にひたすらずるいずるいと思うばかり。目一杯拍手をして、こういうものを見せてくれてありがとうという感謝の気持ちでいっぱいでした。
本間しげるさんのような、人物をそれぞれ演じ分けるコントではなくてもっと客観的な、三人称の、星新一カフカ安部公房のような短編小説を読んでいるような感じでした。ロジック、パズル、マジック、まさにそんなイメージ。
一つ一つの感想については後々追記していきますが、力強く拍手したのは手を使ったHand mimeというもの。どこかで見たことがあると思いつつもそれが実際に目の前で披露されると見事に引き込まれてしまって非常に小林さんらしいコントだなあと手に見とれていました。単純に手フェチとしてもたまらないものがありました。
最初のものもラストのひねりがラーメンズ的であって、アナグラムの穴も大喜利猿を煮詰めたような感じになっていて、オチが読めてしまったり今日はちょっとしたミスがあったりもしつつもぐいぐいと引き込まれていました。
発表会、確かにそれは言いえて妙で、一つ一つのコントに感嘆の声が上がりながらも全体的にどこか「見る」というより「見守る」という感じがしました。パズルのようなコントたちはとても私好みのもので、発表会、次回やるとしたらどんなものになるのだろうか、ということまで考えてしまいました。

余韻を楽しみたくて、下北に留まって同行していただいた方とお茶を。行く前はチケットがあまってしまったからトリをアロウズに持ってくるかもしれないという期待をしつつダッシュで渋谷へ向かおうかとも思っていたのですが、そんな余裕はありませんでした。忘れかけていたけれど、私は小林さんが作り出すものが好きだったのでした。計算つくされたあの空間を、また味わいたいです。


そして家に帰って、行けなかったけれど録画していたライブを見ようと思ったら、543の時と同じく真っ暗な画面に音のみ。またしても接触不良で音源のみしか撮れていませんでした。がっくり。でもラジオで「イエスタデイワンスモアーズ」を聞けたのでちょっと報われました。新曲はしっとりと切ない、大人の恋のうた。