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- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2005/01/21
- メディア: DVD
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見終わって「あの時無理してでも劇場で見れば良かった!」と悔やみました。オゾン監督特有のひねくれ具合が見事にはまっていて、ラストを即座に理解できない私は最初「?」と疑問ばかりを頭に浮かべていたのですが、自分なりに色々と想像して納得し、しばらく作品の余韻にひたることができました。
二人の女性が出てきて若さと老いが対比されているのですが、枯れたようなシャーロット・ランプリングもなまめかしくて、『まぼろし』が好きになってしまった私は彼女をひとつの美として受け入れていました。若さの象徴として出てくるリュディヴィーヌ・サニエも今までとは少し違った色気を出していて、どちらの女性もとても魅力的に描かれていました。そしてプールに映って揺れる風景と、地面に映る影がなんとも言えなく幻想的で、作品を彩っていて、謎めく展開を上手くリードしていました。音楽も不安を煽るかのようなメロディーラインで、結構私のツボをついてくる内容でした。
オゾン監督作品の中で一番好きなものはと聞かれたら、やっぱり『まぼろし』を選んでしまうのですが、この作品も次に来るぐらい気に入ってしまいました。ミステリーとして成立しているのか、そのへんはあまり詳しくないのでわからなくても、ドキドキしながら楽しめるものだったので深く考えないことにします。結果がわかった上でもう一度、見直してみたくなる作品でした。