2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

近頃会う友人たちには、お世辞抜きに敬ってしまう気持ちがあって、それぞれ違う時間を過ごしてきた分、異なる世界を見てきた分深みもあって味も複雑で、少しでも何か返せたらなあという気持ちになりつつベッドでごろごろする祝日。久しぶりに犬を連れての遠…

元気だったらs-o-wへ行けたかもしれないのに、とぼんやりしながら別のことを考えて気を紛らわせて、進めている計画の話を詰めて現実と向き合いました。夢見る前にやるべきことをやって、今だからこそできることをやっておきたいです。

痛々しいまでにとがっていて、でもその鋭さが美しさを際立たせていて、とらえどころがないところがまた魅力的だった彼女の入籍を知ったのは人伝でした。そのうちという話は聞いていたけれどいきなりだったので驚き、そして彼女の口から知らされた新たな情報…

ルミネのセール、無理は禁物、目的のものは売り切れ。

「作家の手紙」

真意をつかみかねる手紙もあったり、実際に出した手紙もあったり、創作と現実の間をゆらゆら。

瀬川深「チューバはうたう」

音楽を文字で描くということ、それはとても難しいことで、ライブを見た時に色々書こうと思ってももどかしくなかなか表現しきれないので、音楽を発する側としての描写を文字であらわされているのを見ると、うらやましい気分にもなってしまいます。言葉から情…

ミドリカワ書房「みんなのうた3」

いつネタがつきてしまうのかハラハラといらぬ心配をしてしまうのですが、そんなことはおかまいなく緑川さんは新たな視点を歌ってくれていました。歌詞なしでインストのみ、あるいは英詞、もしくは歌がとても上手な人がやっていたらまったく違った世界になっ…

ゆるキャラ王のドラマティックな展開に釘付け。コシロちゃん……。

sgt.「stylus Fantasticus」

ああー、もう駄目だこりゃ、とお手上げ状態になってしまったのはイントロからして完全に持っていかれてしまったからでした。すっかり駄目になってしまった私は何らかのたがが外れてしまったらしく、電車の中で聞きながらずっとにやついてしまって、音ととも…

劇場に置いてあったチラシで、「ドゥ マゴ文学賞」を中原さんが獲った*1ことを知り、早く受賞作を読みたくなりました。 *1:http://www.bunkamura.co.jp/bungaku/winners/index.html

『わが教え子、ヒトラー』*1

真剣であればあるほど、大真面目であればあるほど滑稽さが際立って、ドラマティックに仕上げて感動的に描いたり陰惨さを演出したりするのではなく、焦点をずらすことで誰もかれもが人間らしさに満ち溢れていて、だからこそフィクションであってもリアルに感…

神田茜「フェロモン」

噺家さんなので味としての妙が上手く、さりげないところでお互いの話がつながっていたり、苦味も良いスパイスとなってくすぐられるところが多かったです。

甘糟りり子「モーテル0467 鎌倉物語」

鎌倉が舞台になっているので、地理に詳しいとイメージがしやすいかもしれません。ちょっと気取ったところのある青春物語で、はぐらかされっぱなしのところもありつつ、雰囲気で楽しむタイプのものでした。

泳ぐことはできなくても水音を聞きたくなってプールへ久しぶりに行き、歩きながら自分が流れていく感覚を味わいました。重陽の節句はおだやかに。

音楽はバラバラ、息遣いも不規則、本はひと休み、ということで抑えきれない欲は映画でした。今年の夏も『鉄塔武蔵野線』をうっかり忘れてしまいそうなので、暑いうちに借りてこなければなりません。子供の頃の夏の空気があふれているあの世界を、今のうちに…

犬を連れて少しだけ歩くと、公園に差し掛かったところでどこかから猫の声。聞き覚えがあるので外猫のうちの誰かだと思っていたら、そろそろと角の家から出てきて犬にまつわりつきはじめました。その猫は我が家にいる犬が大好きで、触りたい私よりも犬ばかり…

ふつうの日記です。 ブーム到来中ということで、中高時代からの友人の結婚式。席順を見て、姓の変わった友人の名前にまだ違和感。レストランでの人前式で、招待客も少人数、堅苦しすぎずお店のスタッフさんから和やかに料理の説明を受けたり、本人たちが各テ…

身体を動かしたいな、と久しぶりに走る真似ごとを信号の点滅程度でやってみたら感覚が今までと違っていてがっかりしつつ、はりきって長距離を歩いたら立ち止まりたくなるほどつらくなってしまって、もう少し自己管理ができるようにしようと痛感しました。

大槻ケンヂ「ロコ! 思うままに」

大槻さんの描く世界はいつも破綻しているのにどこかとどこかがつながっていて、滅茶苦茶なはずなのにどこかに情緒があって、気持ち悪いはずなのに目をそらせない美しさがあるのでどんなに短いものでも凝縮されたものがありました。いろいろな意味で映画の『…

香典袋に片側の薄い筆ペンで名を記す母、その横には御祝儀袋にもう片方の濃い筆ペンで名を記す娘。

『TOKYO !』*1

スクリーン欲を抑えきれず、体調と相談する暇もなく劇場へと向かってしまいました。三つとも共通して言えることは、キャストがずるい! 全編通しておっしゃれーな空気が漂っていましたが、ゴンドリー監督のは加瀬さんが撮った映画がATGっぽいというか、いか…

桐江キミコ「お月さん」

ちょっと苦みのある物語たち。それぞれに出てくる食べものの描写が上手いせいか食べたくなってきて、情景を思い浮かべてうーんと渋い顔になりながらも味覚で気持ちを紛らわせたくなりました。

音楽はバラバラに、たまっていたpodcastなどをちらほらと。

待会席の奥様方の間で「いい男」と評されている人が担当の先生だったのですが、親しみやすくいい男っぽい造作よりも、注射後安静にしている時に聞こえてきた深みのある良い声に反応してしまったので、やはり声フェチなのかもしれないと思い知らされました。…

中島京子「ツアー1989」

ちょっと不思議なことがまわりをなぞるように違った視点から描かれていて、しだいに状況がわかってくるもののもやもやは抜けない、程よい駆け引き具合でした。

ふとした拍子にMRIで聞いた九拍子が頭の中で鳴り響いて、不気味なはずなのにそこに合うはずのメロディーをつい探してしまいました。

藤野千夜「少女怪談」

ただかわいいだけじゃない、キラキラしているわけじゃない女の子たちの物語。スカッとした青春ものではなくて、このもやもやが藤野さんらしいなあと後味をかみしめました。

野村沙知代「老疼の雫」

獄中で書いた小説ということでもっと自意識がにじみ出ているかと思ったら意外に距離を置いていて、やはりこの人はただものではないという印象を受けました。文同士のつながりがぶちぶち切れていて気になるところもあちこちありましたが、なんだかんだでのほ…

喜入克「叱らない教師、逃げる生徒」

子どもたちは今の「自分」に合わせてくれるのが大人たちだと、信じているから、自分の気に入ったことだけをやり、気に入らないものはやらない。そのため、いくら「授業確保」をして勉強の量を増やしても、気に入らないものは決してやらないのだ。つまり、子…

新見南吉「新美南吉童話集」

なんて「うつくしい」物語! 漢字ではなくひらがなで「うつくしい」と言いたくなる、やさしさとかなしさに満ちた物語たちで、世の中の厳しさをわかっていながらも伝える側としてはあたたかなまなざしを持っていて、ひらがなだけの短いものでもそこに込められ…