とりとめのない日々のことはとりすがることもないためにすり抜けていく。記憶の片隅に置いておきたい情景があってもふたたび思い出した時にはもう違っている。よみがえることのない色と、断定してしまう言葉たち。
などと格好つけてみましたが、可も不可もない生活を送っていると忘れてしまうものがたくさんあるだけです。一月はおそらく人生初のインフルにかかったおかげで疲れてしまい、二月は二十八日しかなかったためにあっという間で、いまやもう三月。どうして今更メモしようと思ったのかと言うと、二十八日は我が家において永遠に少女なひとの誕生日であり、水曜日には春のにおいを感じてしまったからでした。
毎年名前を思い出せずもやもやして、調べて判明してまた次の年まで忘れるということを繰り返していたのに、昨年オチビサンで名前を印象づけられてしまったために今年はすぐに思い出してしまった花、沈丁花。私にとって春を知らせるにおいです。