高木正勝「タイ・レイ・タイ・リオ」

タイ・レイ・タイ・リオ【文庫本付き】
なかったことにしたかったので聞きたくなかったのですが、それ以上に聞きたいという欲求が勝ってしまったので作業音として選んでみたら、悔しさのあまり泣きそうになってしまいました。どうしてこの音を、この世界を、そして見られなかった映像を体験できなかったのか! あきらかにストーリー性のある音が紡がれていって、展開されていくごとにうっとりしそうになって作業に集中できませんでした。「そこ」にあるドラマを思い浮かべてはみるものの、やはり実際に流れた映像と比べることはできないので悔しさも倍増……ただ、文庫本が付属でついてきたので、そちらの世界に入り込んで気を紛らわすことはできそうです。自分の中に浮かんだイメージと付き合わせながら、時間ができたらじっくりと味わいたいです。そして読み終わった後はまた悔しがることでしょう。