PaperBagLunchbox PRESENTS「メロウゴーラウンド vol.2」

犬の面倒を見てくださいと言われたものの、待ち遠しかったライブには当然行きました。


オープニングアクトはおとぎ話の有馬さんとPBLの中野さんによる弾き語り。のんびりとした空気の中、おとぎ話の曲も聞けてちょっと得した気分。PBLにはない種類のメロディを歌う中野さんにはいつもとは違った優しさがあって、まだ不完全ではあった共作の新曲もきっちりと仕上がった状態を早く聞きたくなりました。


plingmin
久しぶりに見たら雰囲気がガラッと変わっていました。以前はもっとひねくれた感じの音が多い印象だったのですが、メジャーへ行ったことも関係してかポップでわかりやすいものが増えていて、ちらっと聞いただけでもとっつきやすかったです。だからと言って「変わってしまって残念」というわけではなくて、ギターのノイズに乗せられる女の子の歌声が心地よい曲もあって、一筋縄ではいかないところも健在で、それだけ幅が広がったということなのかもしれません。荒波にもまれる女の子、という映像が浮かびながらも声がかわいいのにしっかりとしているので、安心して聞くことができました。次に見るときが楽しみです。


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前回見たexPoPはメモしそこなったままなので、その時の印象から記しておくと、sleepyとの対バンで陽の空気を出すようになっていてちょっとまぶしすぎるかなという感じだったのが、見慣れたのか曲が馴染んだのかわからないのですが、陽を感じた曲にも陰がうっすらと見てとれて、深みが出てきたなあというところでした。
そして今回、隠か陽かと言うと、少し陽ぎみではありましたが、どちらとも言えないというのが率直なところでした。明るさのことはさておいて、初めて聞く曲があったり久しぶりに「ふらつく夜の」があったり違ったアレンジがそれぞれ加えられていたりとマンネリを感じることはまるでなく、「オレンジ」に至っては見るたびに違った印象を受けました。
もっとやれたはず、と中野さんが言っていましたが、立ち止まったり迷ったりもがいたりしているところを含めてPBLらしさがあって、勝手な言い分ですが、ただ直進するのではなく戸惑いがあるからこそ魅力があるのだと感じました。音源として現在発表されているものはもがいている当事者としてのものが多く、だからこそその陰に惹きつけられる人たちがいるわけなのですが、今の彼らは当事者からは抜け出して客観的になっていて、さみしくもありますが距離がある分やわらかさが増しているのかもしれません。私自身も当事者として感じて翻弄されるのではなく、見守るような感覚を抱くようになりました。たぶんそれは最後に演奏されることの多い「おやすみ」という曲につながっていくのでしょう。
来月のvo.3はKARENと、そして12月はついにワンマン! それを知った時には大興奮で、「藍時」と「おやすみ」の、北風と太陽の轟音をいっぺんに聞ける! と演奏されるかもわからないのに鼻息が荒くなってしまいました。12月4日は何としてでも予定を空けておきます。