「文学の触覚」*1

群像の特集は一月号でしたが、展示は今月までやっているということで急いで写美へ。手のひらをかざすと短歌の文字が降ってきて、台の上に移すとそれぞれに違った消え方をしていったり、ボールを動かすことで文字の大きさやフレーズの位置がごちゃまぜになったり、雪のように文字が降ってきたり、文字にあわせて音が割り振られて曲が奏でられたり、紙の上だと頭の中でしか動かすことの出来なかった世界が心地良く揺さぶられました。
中でも面白かったのは、舞城王太郎さんのTypeTraceというソフトを使った作品でした。入力したものがそのまま再現される上、考えて止まっている間までも同じで時間によって文字の大きさも変わっていって、変換ミスや途中の表現を変えていくところまでもタイプされていって、ずっと見ていて飽きなかったです。変換して選択するという行為や、ひらがなカタカナ漢字アルファベットといった様々な文字があるため、見て楽しむということに関して日本語はとても適しているような気がします。それに加えて舞城さんは覆面作家のためどんな書き方をするのだろうという上手いくすぐりもあるので、さすがだなあと妙な感心もありました。
このソフトに興味があって調べてみたらβ版でフリー*1だったのですが、残念なことにマック専用のため使うことはできませんでした。でも自分が使うというよりも人のものを見たいという気持ちが強いので、作家さんでも誰でも、自分がどのようにタイピングしていくかというところを是非とも披露してもらいたいです。興味のあるマック使いの方は試しにやってみてください。そして公開してください。
メモ。来週17日は東京マラソンにあやかって入場無料、21日から始まる「映像をめぐる7夜」*2はすべて入場無料。毎日通いたいけれどライブとかぶっていたりして厳しそう!