100s LIVE TOUR 2007百来来!!!!!!「今一度音志を洗濯したく候」

もう少し早めに行って町を散策したかった、と思っても開演間近、定価割れチケットを売ろうとしているおじさんたちを横目に初めて国技館へ入りました。DVD化されるということで一応閉じますが、内容にはあまり触れていません。


国技館は天井が高いので開放感があって、四方に力士の写真が飾られているのが印象的でした。一般で購入したため二階の椅子席だったのですが、きちんとした椅子だったので座り心地もよく、端側だったためなぜだかいつも見ているよりステージの距離を近く感じました。アリーナのお客さんの様子もわかって、客席とステージと両方を味わっているような感じでした。非常口の緑のランプと階段下に備えつけられた照明が邪魔になるかと思いきや、「Honeycom.ware」の時には曲やプロモに光のイメージがあったため演出の一部のように綺麗に見えました。
横側からだと普段見られないところも視界に入り込んでくるわけで、前列メンバーの足元もばっちり、中村さんの足元には歌詞ファイルみたいなものが置いてあって時折ぱらぱらとめくっていました。ステージ中央に穴みたいなものがあいていて、ああ誰かせり出してくるのだろうなとわかってしまったのが少しだけ残念です。
その出てきた人物というのが足軽先生で、虎ノ門もあったというのに元気元気、雰囲気たっぷりでした。せっかく来たのだからレキシの曲をやってもらいたかったのですが、アンコールにていつものちょんまげに参加するという形でした。ちなみにレキシに関して新聞で叩かれたということを池ちゃんが言っていて、それでもやるところが面白かったです。時間稼ぎと言っては言葉が悪いですが、お客さんを気遣って座らせたり、中村さんを休ませる要素もあったかもしれないので、前回より多少短くなっていたやりとりは微笑ましかったです。
「ALL!!!!!!」の曲たちが完全に身体に馴染むまでには時間がかかるかもしれませんが、一つひとつの曲が鳴らされて自分の中に蓄積されていって、こんなにばらばらの個性を持った人たちが集まって出きたものには幾重もの層があるのだなあ、と改めて感じることが多かったです。ドラムを叩く横の姿を見ながら音に耳をすませてこの音好きだなあと思ったり、指は見えないけれど響く低音に存在を感じたり、左右まったく違ったギターの色彩を味わったり、タイミングをはかっているアフロの人を見たり、そして歌に思いを込めすぎたためかステージに寝っころがって休んでいる人から、あの声を受け取ったり。満面の笑みで「楽しかった!」と言えるわけではありませんでしたが、またしばらく彼らを見られないのかと思うとさみしい気持ちもあって、まだ終わって欲しくないと名残惜しくなってしまいました。
永遠なるもの、聞いた瞬間に鳥肌が立ってしまって、100sとしての彼らも好きだけれどやはりソロ時代の曲の方が馴染んでいる分感情も記憶も積み重なって伝わってきやすいのかもしれないと感じました。あの曲もあの曲も聞きたい、けれど活動が長くなった分たくさんの曲が生まれているわけで、「1.2.3」を聞いたのも、ものすごく久しぶりのような気がしました。一つの案として最初から準備されていたのかもしれませんが、それでも聞くことができて良かったです。
ステージとアリーナとの距離が結構あって、小野さんが三回ぐらいピックを投げて届かなかったのが面白かったのですが、それをカメラマンさんが拾って前列の人たちに上げようとしているのも良いなあと思える雰囲気でした。そのカメラマンさんの表情も私の席からよく見えて、撮りながら笑顔を見せてとても幸せそうだったのも印象的でした。脇にいたスタッフさんたちも身体を揺らしていたりして、普段見られない部分を存分に楽しんでしまいました。ライブを見られるのは一年後、下手したら二年後かもしれませんが、彼らの鳴らす音楽をまた聞くことができるだけで満足です。