LONG SEASON

LONG SEASON

組曲第三弾、ということで多少の心構えをしながら朝から流してみたところ、見事に揺さぶられて揺さぶられてさわやかな冬の空気の中、心はじっとりとさわがしくなってしまいました。リアルタイムで出会っていたら気にかかることもなかったかもしれないものに、二度と彼の声での生音を耳にすることはできませんが昨年ライブで聞くことができて、それ以来頭のどこかに引っかかっていてじわりじわりと侵食されていって、ああどれだけ時間が経ったとしても響くものは響くのか、と当たり前のことを感じてしまいました。この音を「恋しい」と思って、「いとしい」でも「いとおしい」でも「いつくしい」でもなく、ただひたすら「恋しい」、「乞いしい」と珍しくセンチメンタル気分にもなりました。
山手線で少しの間座っていたら睡眠不足がたたって夢うつつ、その状態で入ってきた音があまりにも心地良くてうっかり寝過ごしそうになりました。季節がどれだけ巡っても根底にあるものは変わらない、表面を取り繕っても奥に潜んでいるものまでは隠せない、ぐるぐると頭をかき混ぜられてしまったので、早く上がれたこともあって映画の日なのに渋谷はシアターフォーラムへ。