ART-SCHOOL TOUR'06「フリージア」

代々木体育館ではMTVのイベントがあるらしく、原宿駅ではその関連のものを配布していました。誰が出るのだろうかと気になりつつもAXへ、開場してから大分経っているのにフロアがゆるゆるで心配していたのですが、開演間際には埋まっていました。
忘れてしまいそうなのでとりあえずのものを。


終わってぼおっとしてしまったのは、せつなすぎるわけでも楽しすぎるわけでもかなしすぎるわけでもなくて、何かが抜けてしまったからなのかもしれません。一期の音を生で聞いたことがないからなのか、アートを聞くといつくしみの笑みが自然と浮かんできて優しい気持ちになってしまいます。
そして今日ぼおっとしてしまったのはあまりに照明が綺麗、というより美しくて、ステージというよりも舞台と言った方がふさわしいようで、そこで描かれる様々な感情を客観的に見られたから自分の気持ちも昇華、浄化されていったのかもしれない、という結論にたどり着きました。
全体を見られる位置にいたせいか、本当に照明が凝っていて綺麗で、ななめや横側から照らされる彼らが一つのシーンを繋ぎ合わせて動いているかのように見えました。アルバムを改めて聞いて感じたのは、曇天の中から薄日が差し込んでいるようで、「木漏れ日」という言葉は少しあてはまらず、曲自体は随分前のものですがまさに「斜陽」のよう、でした。そして今日のライブでは斜めにやわらかな日差しのような光が注がれていたり、アンコールではマイクスタンドかと思っていた扇状に並べられていたものが薄いオレンジ色のライトとなってぐるりとステージから光を発していたり、途中のアコースティック部分では後ろの黒い幕に埋められた小さな電球が青と白に光って星のようになっていて左側の一つだけが赤系の色をしていたり、一つ一つのシーンが印象的で美しかったです。
前の方の人たちの盛り上がりと中盤以降の微動だにしない人たちとの落差がおもしろく、ダイブをしている人がいて驚きもしましたが、きちんと全体を見ることができて照明の良さもわかったので大いに満足しました。スポットライトも効果的で色がついている時もあって、逆光で影だけが浮かび上がっているのも綺麗で、今日はどうしてこんなに照明に反応してしまうのだろうかと思っていたら、久しぶりにコンタクトをつけてみてよく見えることが実は嬉しかったからなのだろうか、とこれまた久しぶりにやってきた照明ブームに疑問が持ち上がってしまいました。