「こちらロックンロール行脚 ”GUDEN GUDEN GUDEN” 代官山大炎上」

強風のため電車が遅れてどきどき、乗り換えた新宿でロフトのライブに後ろ髪をひかれましたが今日は違う違うと切り替えて、飛び散る汗と青春を目に焼き付けてきました。


あまり熱すぎるのは好きではないはずなのに、彼らの場合はどれだけ激しくて乱れてもそれを汚らしいとは思わなくて、その切実さや本気さに胸、というよりも心の奥に隠していたものをぎゅっとつかまれるよう気持ちを抱いてしまいます。自分は武器を持っているのに彼らは丸腰で手を広げてずんずん向かってくるようで、でも無鉄砲ではない強みに負けてしまいました。無邪気そうにいられるのは知らないからではなくて、あらゆるものを知っているから、なのかもしれません。
楽しそうに演奏しているのにただ楽しいだけではなくて、時に切なくて深刻で哀しくてむなしくて、あらゆる感情が込められていて、どれもこれもが本気だからこそ伝わってくるものがありました。時にゆるゆるになるMCだって伝えたいことがあるからこそ空回りしてしまうだけで、言葉よりも演奏がその何倍ものことを語ってくれて、客席との壁なんてぶち壊されて沸きあがった一体感にどう対応して良いのかわからない涙のようなものが出てきそうで必死に押さえ込んでしまいました。
本気でぶつかってくるからその直球に目を逸らすことも斜めに構えることもできず、真正面から受け取らなければならなくて、ごちゃごちゃ考えていたことなんて吹っ飛ばされてしまいました。あのエネルギーという名前のマグマが自分の中に少しでもあったなんて、と目一杯叩いた手のひらを見ながら驚きました。
帰り道はファーストアルバムを流しながら、冷たい風に首をうずめて自転車をこぎこぎ。気温が下がったから空が綺麗だろうなとロマンチストきどりで自転車に乗りながら夜空を見上げると北斗七星、何をすくってくれるのでしょうか。