SHIBUYA HEART ATTACK! 後夜祭

こんなに空いているAXを見るなんて初めて! という感想を抱きつつ、あれ、どこかで同じこと思ったようなと考え込んでいると、ZEPPでのmona rock caravan*1が浮かんできました。前日のフィッシュマンズの時と比べると人が全然入っていないのに、想像していたよりもAXは広くなくて、こんなものだったのか、という不思議な感覚を味わったりもしました。

開始時間を一時間勘違いするという病気にかかってしまったために、一番手のテルスターを見事見逃す羽目に。でも前日にちらっとアルバムを聞きながら歌詞カードを見ていて「こりゃやばい」と自制心をかけるためにやめてしまったので、良かったのかもしれません。あまりに直球の言葉で、好きになってしまいそうな予感がぷんぷんしてきたので生で見たら確実にひきこまれていたことでしょう。最近は枷をしないとどんどん広がっていきそうなので、我慢我慢。以下、軽くメモを。時間が経ってしまったのでさらさらと記憶が抜け落ちています。


コーチガリー
20日も見て楽しくて、その時に耳になじんだ曲もやってくれてフロアの真ん中ぐらいでゆらゆらしていました。前回目を奪われてしまったメガネドラムの榎本さんが、今回はスティックを投げ捨てるだけではなく筒状のものを持ち出して、何をするのかと思ったら客席に向けて紐らしきものを引っ張って銀色のキラキラしているテープのようなものを放出! そしてそれがもろにかかるボーカルの佐々木さん。ちょっとした面白状態になりつつ、楽しい時間を過ごすことができました。でも自分に枷をしているのでアルバムもまだ買わないし、ワンマンにチケットも買いませんでした。ライブの魅力に負けるものか!

the ARROWS
セッティングでメンバーが出てきてびっくり、そうか中盤なのかと思いながらフロアの中ごろのままで、全員がよく見える位置で始まるのを待っていました。
ボーカルのリュウジさんのパフォーマンスに引き気味の人もいつつ、やっぱりアロウズ好きだと再確認。ノリノリというわけにはいきませんでしたが、あのステージを見て私のように引き込まれる人がいれば良いなあと思っています。ただ照明が合っていなかったように感じられて、「恋する摩天楼」の時下から赤で照らされて上が青か紫という、結構な気持ち悪さをかもしだしていたのでそこが残念でした。私のイメージでは単色として赤か、オレンジや黄色やピンクの暖色系だったのでリュウジさんのノリ方もあいまって非常におかしなことになっていました。

KAO
KAOさんよりもコーラスの、サイケデリックっぽいワンピースを着ていた小さな女の人のことが気になってしまってその人ばかり見てしまいました。変なところばかり見てしまうのは悪い癖。

ザ・ガールハント
やっぱり人気があるのか、前の方は結構な人が集まっていました。ベースの栗原さんが真ん中なのは決まっていることなのかと納得しながら、MCに笑いつつ曲を味わい、ライブに行きたくなりながらもこれまた我慢。歌が上手とは言えないのに伝わってくるものがあるので、もしかしたら枷が外れてしまう可能性もあります。

中ノ森バンド
女の子バンドで、お客さんも女の子ばっかりだったのでちょっと気の毒な感じでした。私はと言えばものすごくノリノリのお客さんを見ながら何事かを考えつつ、元気なボーカルの声を聞いていました。

TYPHOON24
音が太くて力強くて、それほど近い位置にいるわけではないのにビンビン伝わってきました。わ、すごい! という第一印象で、知っている曲はコンピに入っている一つだけなのに体が動いていました。キツネのように指を折って掲げるポーズもそろっていて、コールアンドレスポンスもきちっとしていて、どんどんと引き寄せられていました。
隣でノリノリの小さな子がいて、かわいらしいなあと思ってふと横を見るとその人はガールハントの栗原さんでちょっとびっくり。

堂島孝平
さすがワンマンでAXやるだけのことはあって、あれだけ盛り上がっていたのだからやりにくい空気だったはずなのに自分の世界へがらっと変えてしまいました。生の歌声は昨年のスペ中学園祭でカラオケでちらっと聞いたぐらいだったのでバンドスタイルで聞いてみたいとは思っていたのですが、今回のイベントの後夜祭だけに出演して大丈夫なのかな、という不安もありました。でもそんな心配は必要なかったみたいです。
そしてサポートの人たちをよく知らないままに見ていて、あれ、ドラム力強い? あれ、ベースの速弾きすごい? あれ、見たことある人? あれ? と疑問に思っていたらメンバー紹介で納得、ベースは4Bのメンバーでもあるレピッシュのtatsuさんで、ドラムはノーナの小松さんでした。そうかそうか、だからかとうなずきながら、拍手をきっちり最後の最後までする人がすぐそばにいて、ふとそちらを向くとどこかへ行ったと思っていた栗原さん。二度目のびっくり。ちなみにtatsuさんと堂島くんは昨日のフィッシュマン ズのライブに来ていたようで、tatsuさんに至ってはそのままAXにずっといたとまで言い放っていました。
堂島くんのやわらかに持ち上げられるような声は優しくて、アンコールやらない発言をして始まった最後の曲がとても印象に残っています。ああ、この人は歌声に力を持っている人なのだとしんみりとした気持ちになりながら、手を叩いていました。


渋谷より下北で開催した方がライブハウスも近くてくねくね迷ったりするのも楽しそうで良さそうですが、普段ライブハウスに行かないような人を巻き込むというコンセプトで作られたイベントということで渋谷を選んだのは良かったと思っています。もうちょっと当日宣伝していたら良かったかな。下北だともしかしたら知る人ぞ知る、という形になってしまってどんどんとコアなものになってしまう可能性があるので、ふらりと渋谷にやってきた人が何となくCDを買って時間が空いたからライブでも見てみようか、というようなことが理想? そんな形で楽しんだ人がいればライブの魅力にはまってしまった私も嬉しいです。いつもと違う状況であの雑踏を歩くのは楽しくもあって、普段とは景色も違って見えました。
3000円でここまでしちゃって良いの? というぐらい盛り沢山な内容で、本当にこのイベント、来年もやってもらいたいです。あれもこれもという要望もありますが、続けることでどんどん改善されていくと思うので、恒例となるように、期間がのびるように、もっとたくさんのアーティストが出演するようにと祈っています。