バナナマンライブ「good Hi」

行った方の感想を内容に触れないところまででちらっと読んでいたら、泣いてしまったというような表記があって、いやいやそれはQさま効果だから私は騙されないぞ、と思って六本木へと向かったのでした。
歌詞を読んだりCDを聞いたりライブで生の音を聴いたりしても、私はあまり涙は流しません。しかもそれがあまりに直球であればあるほど気持ちがさめてしまって、ひねくれた私の心に届いたとしても素直に認めることができません。でも、なぜか今回の赤えんぴつのコント中で出てくる歌で、涙をこらえるのに必死になっていました。
音程をはずして何度も歌いなおしたりして笑って、それがわざとなのかハプニングなのかわからないところもすごいなあと後から思い返したりもしたのですが、それまで笑っていた分流れてきた曲はとてもとてもまっすぐなもので、ひねくれながらどういう展開になっていくのだろうとドキドキしていました。
あれ、お笑いのライブに来てるんだよね?と自分を落ち着けてもド直球過ぎる歌は私の感情を無理やり揺さぶって、想像力を広げさせて、曲名の意味がわかる頃には下唇をかみ締めていました。

ライブは二時間半強あって、それぞれに優しさが満ちたものでした。個人的には最初のものが好きで、スタンガンの映像ネタは赤えんぴつの後ということもあって笑い泣きしてしまいました。笑って泣いてやろうというのがささやかな抵抗だったのかもしれません。
なかなか上手いこと感想が書けなくて、それはやはり言葉にしにくい感情のゆらぎがあったからなのでしょう。ぐらりとして、でもその流れにゆだねるのはとても心地よい場所で、また次も絶対に見に行こうと思ったのでした。
最終日ということで二回目のエンドトークでオークラさんも呼んで挨拶をしていました。今回のDVDは今年中に出て、そしてまだ不確定なので確約はできないけれど、今年中にベストっぽいライブをやりたいと話してくれました。
ちなみに今回のライブで印象に残ってるのは赤えんぴつと、物販で声がよく通っていたダブルブッキングの黒田さんでした。