THE 9th SENSE

THE 9th SENSE

QJF*1でやった曲がちゃんとわかったのは、それだけ印象に残っていたからなのでしょうか。大トリだった彼らの番になると人がアリーナの方へわーっとつめかけて、スチャダラの三人がもっともっとお客さんを盛り上げて、初めて聞く曲ばかりの私も自然と体が動いていました。
そんな記憶をよみがえらせながらこのアルバムを聞いたのですが、イヤフォンをはずしてもまだ曲が頭の中に残っていて、不思議な魔法にかかってしまいました。昔好きでしたとよく言われる、と本人たちが話をしていましたが、全然昔の存在などにはなっていなくて、ずっと続けているからこその強みがこのアルバムには詰まっているような気がしました。よく知りもしない私が語ってしまうと、何より今のジャパニーズラップはポップ化しすぎて普通のラブソングになっているのに、彼らのリリックには軽く見られがちでもちゃんとメッセージが含まれていて、今という時代を表す言葉が入っています。鋭く描いているところもあって思わずニヤリとしながらも、このアルバムを出した後に電気とコラボするんだから素敵なお兄様達だなあ、とより一層好きになってしまいました。